魔法騎士レイアース


対応機種セガサターン
発売日1995/08/25
価格4800円
発売元セガ

(c)1995 SEGA / CLAMP / 講談社 / 読売テレビ / 電通 / TMS
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テレビアニメ化されて大ブレークした、CLAMP原作の少女漫画「魔法騎士レイアース」をセガサターンでゲーム化。
ゲーム内容は、トップビューのアクションRPG。探索によってアイテムを集めてキャラクターが強くなっていく、いわゆるゼルダタイプのものだ。

こういう版権物のゲームは、大抵は出来が悪くがっかりさせられるものが多いが、本作はゲームとしてもしっかり遊べる代物になっており、クオリティが高い。
(セガサターン立ち上げ期に開発されたこともあり、多少の荒っぽさが残っているという但し書きはしておく)

まず、ゲームシステムがシンプルでわかりやすく、非常にとっつきが良い。
それに加えて、難易度がかなり低く、ゲームに不慣れな初心者でも、入っていける作りになっている。

セガサターンの性能を活かして、イベントシーンはフルボイスで展開し、見せ場のシーンは、セルアニメのムービーがガンガン入って場を盛り上げてくれる。
アドバタイズムービーには、テレビアニメのオープニングが主題歌とともに丸々収録されており、流れる。素晴らしい!!

ストーリーに関しては、いわゆるテレビアニメで言う第一部のものを元にしているが、細部のエピソードがゲーム向けにかなりアレンジされている。
よって、原作ファンには好き嫌いが分かれるかもしれないが、これはこれで面白いと思う。
というか、個人的には十分よくできた一つのストーリーになっていると感じた。

また、“キャラを描く”ということを重視しており、魔法騎士3人分の旅の道筋が書かれた絵日記に異様に力が入っていたり、マップ上のオブジェクトにキャラごとにメッセージが用意されているなど、
細かい部分がかなり作り込まれている点にも感心させられた。
原作を知らない人にも、これらの配慮によって、楽しめるものになっていると言えないだろうか。

本筋には関係ない虹のアミュレット集めという要素も入っており、こちらを全部集めるとなると、なかなか骨のあるバランスになっており、低難易度の退屈さを払拭することが出来ている。

キャラ物ゲーだって、しっかり作れば、一個のゲームとして遜色ない完成度を出せることを示した貴重なソフトだろう。そこで結論。

アニメファンにも、ゲーマーにも楽しめる良作。





[2017/06/04]
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