魔法騎士レイアース


日本テレビ系列で放映されていたアニメのゲーム版。
レイアースは結構人気が出て、他社も何本か出していたが、
一番分かっている作りをしているのは、このSS版に思う。

まず、原作物ゲームで重要な世界観を壊していない。これは非常に大きい。

ゲームの内容としてはSTG要素の強いアクションRPGで、システムはゼルダ的。
要所要所でフルボイスのイベントシーンが流れ、短いながらもムービーも挿入される(ゲームのために書き下ろした物)
難易度はかなり低く、引っ掛かるところもなく流れるように進む。
ゲーム的な要素が乏しく、寄り道的なサブイベントがほぼ無いので、否応なくゲームを進めるだけになっている。

ストーリーは、原作に準ずるもので、アニメ版の第一部をまるまる入れている。
テレビアニメの方は、話数の割に話の中身が薄いと言われていたので、
これであらすじを知るのも効率的で良いかもしれない(俺も実際改めてアニメ版見直してみて思った)

だが、アニメでは死ななかったキャラが死んでしまうという大胆な変更点もある。
これは、続編を出すつもりが無かったのか、残念でもあるが、
敢えて抑揚を付けた展開にしようとした意図なのだろう。

実際、ゲームでは、淡々としていたアニメとは違い、変化に富んだ構成になっており、
ゲームオリジナルのエピソードも若干ながら追加されている。
大筋の話は継承しているが、見せ方がかなり変わっていて、
ゲーム版の方が印象に残りやすい作りである。

全体的に大雑把な作り(制作期間の関係だろう)なのは否定できないが、
プレイヤーのキャラパターンやイベント時の顔グラフィックが豊富だったりと、
細かい部分での作り込みも目立つ。
パーティキャラ3人の日記も読むことが出来るのだが、
この更新頻度が半端じゃなく多く、
ちゃんとキャラのイメージを崩さない描写をしている点も配慮が行き届いている。

当時のサターンのゲームでは、プログラムレベルで中途半端な物が多く存在していた中で、
このゲームは比較的、安定的で見栄えも良かった。
(なにせ、同時期に出ていたゲームがリグロードサーガやシャイニングウィズダムですよ)
定価も4800円と安価で、好感が持てる。

ゲームとしては、短いしバリエーションに乏しく、物足りなさはあるが、
難易度を下げて、間口を広くした結果、アニメから入った人でも臆することなく遊べるゲームになっている。
サターンは、イメージ的に取っつきづらくマニアックな雰囲気があったし、そういうノリが少なからずあったのは否定できない。
その中で、こういった万人向けを意識した作りを第一に考えた本作は、それだけでも高く評価できる。

見た目もポップで、全体的に音楽のクオリティも高い。
また、起動時に画質は落ちている物の、テレビアニメ版(第一部)のオープニングの
ノンテロップバージョンが収録されているのも良い。気分的に盛り上がる。

オープニングムービーやデモムービーといった類のものは毛嫌いされる傾向にあるが、
使い方次第で上手く作用するのではないだろうか。





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