SDガンダム外伝2 円卓の騎士


対応機種スーパーファミコン
発売日1992/12/18
価格9500円
発売元ユタカ

(c)1992 YUTAKA / SOTSU AGENCY / SUNRISE
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カードダス「ナイトガンダム」のシリーズ第二弾「円卓の騎士」をゲーム化したものだ。
ファミコンでも同じ物を題材とした作品が製品化されている。

ドラクエクローンだった前作と異なり、オリジナリティを強く打ち出しているのが特徴的である。

最大13人パーティを組めるところや、仲間を増やしていくことで自動でパーティレベルが上がっていくシステムが一番目に付く。
13人パーティという大所帯になるのは終盤だが、中盤ぐらいから、7,8人パーティは当たり前になっている。
コマンド入力が面倒くさいのはオート機能がついてるからまだ回避できるものの、パーティメンバーが多いせいでゲームバランスが壊滅的で、かなりつまらない。

また、経験値を廃して、仲間を増やすだけでレベルが上がっていくシステムは楽で面白いのだが、仲間を自発的に探す楽しさがあるほどマップに自由度のあるゲームじゃなく、仲間になるキャラも案の定少なく(普通のRPGに比べれば多いのだが)、
ストーリーを進めていたら、勝手にレベルが上がっているという感じで、なんとも味気ない仕上がりである。

そしてさらに、イベントでレベルアップするために、戦闘に勝利することで経験値を手に入れるという見返りがなくなっているので、敵を倒す意味合いが薄い。
強いて言えば、お金とカードダスが手に入るが、お金には困らないバランスだし、カードダスも、装備品のオーダーメイドのシステムに使えるが、使わなくても予め強めの装備品が怒涛のように手に入るので、拘る必要がない。
おまけに、仲間が増えてくると、敵もそれに合わせて強くなるので、戦闘に時間がかかってテンポが悪くなる。戦闘自体もつまらなくて馬鹿らしいので、戦闘から逃げがちになる。

そこで、ザコ戦闘を行う意味を持たせるために、装備品のオーダーシステム(多額のお金を支払って自分の好きな装備品を作れる)を導入したのだろうが、先に指摘した通り、予め固有装備で良いものがあるので、
わざわざわかりにくいシステムを利用して、強い装備品を作る必要もない。どうにも、苦し紛れのシステムにしか見えなかった。

コマンド入力など、メニューインターフェイスも非常に悪く、見づらい画面構成や操作性が気になる。とにかくストレスが溜まる作りに閉口。

ゲーム・ボリュームも全然なくて、10時間もかからずに終わってしまうほど短い。
既にファミコン版で、「円卓の騎士」編をゲーム化しているが、それと比べると、話の展開の仕方もあらすじを軽くなぞっているだけで、イベントシーンの演出もスーパーファミコンのゲームにしては地味であっけなく印象に全く残らない。
正直な話、ファミコン版の方が、キャラ物ゲームとしてのツボを押さえているし、RPGとしての作りも丁寧でセンスがあって出来が良かったといえる。

この節々に見られるトンチンカンなゲームの出来栄えは、前作のSFC版1作目と同じスタッフの手によるものではないだろうか?前作も色々なところが出来てなくてひどいゲームであった。
ファミコン版の方に開発力の高いスタッフを割いて、スーパーファミコン版に優秀なスタッフを使わないというのはなんとももったいない話だ。

購買層を考えると、ファミコンの方に力を注いだほうが良いというのはわかるのだが、この手抜き感漂う内容では、子供をだまくらかしてゲームを売っていると思われても仕方がない。
そこで結論。

これでは子供も騙せないぞ!!駄作。





[2012/11/21]
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