乖離性ミリオンアーサー


対応機種プレイステーション4(PlayStation Store)/プレイステーションVita(PlayStation Store)
発売日2016/09/01
価格0円
発売元スクウェアエニックス

(c)2014-2016 SQUARE ENIX / BeXide
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ラノベ「とある」シリーズの鎌池和馬による、強烈なキャラ設定と独特の世界観で一定の人気を確立したソーシャルカードゲーム「拡散性ミリオンアーサー」の実質的続編。
スマートフォン版では2014年にサービスインしていたが、2年後しでようやくコンシューマー機にも移植された。

前作は、スタミナを経験値に積み替えていく典型的なポチポチゲーであったが、続編となる今作ではかなり色々なところがグレードアップしている。

まず、目を見張るのが大幅なビジュアルの進化だ。
基本は2D立ち絵路線ではあるが、ホーム画面のナビ妖精が3Dポリゴン化してたり、バトル時の背景がフルポリゴンになっている。
さらに特定のクエストバトルにおいては、背景だけでなく敵味方ともにポリゴンで描かれ、コンシューマ据え置き機に迫るクオリティの立体的で派手なバトルシーンが展開する。
何もここまでしなくても...と言う感じはするが、向こう何年にも渡って長期運営を基本とするソーシャルゲームにおいては、これぐらい大げさに作りこむほうが確かに正しい。

次にゲーム性の強化。
前作は、スタミナ消費探索ゲーで、たまに発生する戦闘もオートバトルで組んだデッキを勝手にぶつけるだけの質素なものだった。
基本は、ストーリーを見るためにスタミナを消費してレベルを上げる。それだけでは単調なので、期間限定イベントを行って、ランキング争いやレアカード配布などで客をつなぎとめていた。
(それだけではなく、運営後期になってくると、対人戦など遊びの追加でテコ入れを測っていた)

この辺を大きくリニューアルし、スタミナ回復待ちしなくても遊べて、かつ、濃いゲーム体験ができる時流に沿った、ゲームシステムが構築された。
この手のゲームを、コンシューマ機でも、据え置きのプレイステーション4にまで移植させたのは、回復待ちをしなくても長時間しっかり遊べるゲームとなっているからだ。

メインとなるのは、やはり4人パーティを組んで戦う本格カードバトルだ。
前作ではオートバトルで勝手に決着が付くものだったのを、実際にプレイヤーの手で手札からカードを選び、凝ったルールのもとに戦闘が展開する。まるでRPGの戦闘シーンのように遊ばせてくれる。
一人でも遊べるようになっているが、他のプレイヤーとマッチングして最大4人で協力バトルが行える点が、前作と大きく異なる点だ。

このカードバトルが、シンプルにまとめていながらも、属性の3すくみや、同属性のカードを出すことでチェインしてカードの威力が上がるといった要素があり、非常に戦略的なものになっている。

4人パーティは、好き勝手組めるのではなく、MMORPGで言う、いわゆるロール制を採用している。
必ず、傭兵、富豪、盗賊、歌姫の4人が組み合わさって1パーティが成立する。そのパーティ構成で、各々に与えられたロール(役割)を最大限に果たすということが各プレイヤーの目的となっている。
(ちなみに、前作と違って最初に主人公を選択するといったことはなく、好きな時にこの4つのロールを切り替えることが出来る)

具体的なシステムの説明はややこしくなるので省かせてもらうが、ソーシャルカードゲームとしては正直言って覚えることが多くて取っ掛かりは悪いが、カードバトルゲームとしては本格的な作りで奥深い面白さがある。
デッキは10枚のカードからなり、コストを消費して場に出すことが出来る。コストはターン最初に自動回復し、1ターン経過するごとにコスト最大量が1ずつ増えていく。
1ターン目はコストが3しかないが、ターン経過とともにコストが増えていくので使えるカードが増えていく。さらには属性の3すくみ(正確にはこれに加え闇と光の相反関係もある)を意識しなければならない。
また、カードには属性の他に、ロールタイプ(傭兵、富豪、盗賊、歌姫)が設定されており、同じロールのカードをセットすることで、そのカードの効果を最大限に発揮できる。
(例えば、回復する効果を持ったカードは、回復役である歌姫以外が使った場合は、自分にしか使えないが、歌姫が使うことでパーティ全体に回復効果が及ぶなどといったものになっている。つまり、歌姫以外に回復役を行うことは絶対にできない)

このように、組んだデッキを自分の手で実際に使うようになったことで、前作の自動で行われるカードバトルとは比べ物にならないほどの没入感がある。
前作でも、カード1枚1枚にキャラ設定が詳細に書かれていたものの、今作ではそれに加え、バトル時のボイスなどが付けられており、そのカードをデッキに組み込んだ時の性能など、絵柄以外の魅力や価値がある。

気軽に遊ばせることが目的である基本無料のソーシャルゲームでありながら、そこに逆らうようにストイックなカードバトルのシステムを敢えて採用したのはなぜだろうか。

やはり、そうすることで、カード自体の価値を高め、有料ガチャを促進させているのが目的ではないだろうか。

ゲーム自体の難易度は、正直言って結構高めだ。
まず、カードバトルのシステムが複雑すぎて、そこで投げ出してしまう人が多く出るだろう点。

クエストには、ノーマルクエストとスペシャルクエストの2種類あって、ノーマルクエストは基本一人用だが、スペシャルクエストはオンラインマッチングで4人協力プレイすることを前提としたバランスとなっている。
このスペシャルクエストには3種類の難易度があって、プレイヤーの強さに応じて適切な難易度で挑戦できるように配慮されている。
高い難易度でクリアすると、そのぶんクリア時の報酬が良い物になりやすい。

しかし、何度も書いているが、高難易度になってくると特に顕著なのだが、ゲームとしては非常にストイックで、可愛いキャラクターや絵柄に惹かれて入ってこれるような気軽なゲームではない。
ある程度のランクであれば(いわゆるゲーム上の難易度で言えば中級ライン)、カジュアルに遊べるバランスではあるが、それ以降になると、トレーディングカードゲームをしっかり理解した動きやデッキ構築をしなければまるで遊べない。
いわゆる、暗黙のルールみたいなものも存在しており、このクエストに入ってくるのであれば、これを理解してなければならない、守っていなければならないといったシビアな一面がある。
直接チャットは出来ないが、定形チャットで間接的に罵倒されたり、いわゆるギスギスしている空気がある。

敵の行動ルーチンが完全に固定で、こちらの手札がランダムなので、パターン化した戦闘にはならない。
が、しかし、この条件で勝率を上げるためにはどのようにデッキを組まなければならないかということ、どう動かなければならないかという突き詰めたセオリーが求められる、熱さがある。
だがこれは逆に、予め攻略サイトなどで知識を仕入れて予習していることが前提になってくる側面がある。
その情報格差を薄めるために、一応ゲーム上でもチューターからアドバイスがもらえるようになっているが、ここで露骨にプレイヤーに敵の行動パターンや攻略法を教えるわけにも行かず、なかなか厳しい。

今作のような基本無料のゲームは、肝心のゲーム部分の出来が悪くて全くつまらないものが多い。
さすがに2016年にもなると、出来のいいものも増えてきて長期運営されてドル箱タイトルになっているものも、一方では増えている。

その点、このゲームは、いわゆる一昔前のイメージにあった、良くあるただの萌えイラストのカード収集ゲーと思われがちだ。
しかし、カードゲームのゲームの部分が、本当によく作りこまれており、敷居が高いという問題点はありながらも完成度は非常に高い。

ちょっと話がそれるが、サウンドコンポーザーに、前作から引き続きヒャダインこと前山田健一に加え、ロマンシングサガシリーズで熱いビートのサウンドに定評のある伊藤賢治が起用されている。
そのためか、ソーシャルゲームにしてはBGMの曲数が多く、かつ、質が非常に高い。
(この辺は大手企業の強みか。ネットで人気のゲーム音楽作曲家を呼び込めるというのは流石と言わざるをえない)

というかもう、ロマサガばりのシビアなゲームバランスとイトケンBGMが組み合わされば、それはもうサガとして売りだしても全く申し分ないんじゃね?といえるほど豪華だ。
こんなぽっと出のよくありそうなラノベ路線のゲームと、サガを一緒にするんじゃないという話もあろうが、クセの強すぎるカードキャラ達は、ある種一周回って逆に面白い。

一方、前作ではゲームを続けさせるための餌であったストーリーモードについてだが、こんなことを書くと鎌池和馬に怒られるかもしれないが、正直言って今回は存在感がない。
シナリオは相変わらずちゃんと面白いのだけど、同じ敵との戦闘シーンが何度も無意味に繰り返されたり、どちらかというといわゆる日常回と言う感じの箸休め的な回の部分の方がキャラが引き立っていて面白い。
もっとも、PS4/Vita版では、まだ3章までしか実装されてないので、この辺は現段階では判断をつけられないものではある。
しかし、オンラインマッチングで遊べるカードバトルモードの存在感が非常に強く、しかも困ったことにしっかり面白いため、ストーリーモードはなんだかあってないような代物になってしまっている。

相変わらずプレイヤーレベルを上げる事で、見られるストーリーが増えていく。
が、プレイヤーレベルは、オンラインマッチングでは全然経験値がもらえない(他人の作ったルームで協力してクリアしても経験値報酬はなし)。
一番もらえるのは、事実上一人用のノーマルクエストなのだが、これが一戦一戦が地味に時間がかかって、しかも作業的で面白くない。
しかもプレイヤーレベルが上がっても、カードデッキが強くなるわけではなく、ストーリーモードの続きが見られるようになる、スタミナ最大値&フレンド登録最大値が増える、ぐらい。
今作はスタミナ最大値を伸ばすことにそれほど大きなメリットはない。
なぜなら、他人の受注したクエストで、オンライン募集をかけているものなら、スタミナポイントなしで無制限に遊べてしまうからだ。
スタミナの回復も結構早いので、あまりこのパラメータを気にする必要がそもそもない。

この手のゲームのレベルが意味するのは、従来のRPG等の強さといった概念というよりは、そのゲームにどれだけ時間を費やしたかという位置付けであり、それならば他人の受注したクエストをクリアしても、その半分以下でもいいから経験値を貰えるぐらいにした方がいい。
一人でひたすらつまらないノーマルクエストを淡々とやらされるしか経験値を稼ぐ手段がないというのは、あまりに厳しい。

実はこれ以外にも、「探索」という要素もあって、2時間で1つ回復する探索ポイント(最大値は3固定)を使って、お金&EXP&クエスト(スタミナ)ポイント&1つのカードと積み替えるというものもある。
それをこまめに使いきるだけでもレベルを上げることは出来る。が、手間を掛けなくても勝手に稼げてしまうが少々物足りない。

いずれにしても、もうちょっとゲームプレイに掛けた時間を経験値やレベルにフィードバックしてくれると、プレイヤーへの負担が少なくて済むだろう。

最後になるが、明確に感じた不満点について。

インターフェイスがごちゃごちゃとしてて、ひどい。
慣れてしまうと、見るべき部分、注目点がわかってくるので、それほど気にならなくなってしまうが、カードの合成やデッキ構築時の情報過多なまとまりのないUI構成は、あまりにもキツイ。
ただでさえパラメータの多さと覚えるべきルールが多いゲームなので厳しいかもしれないが、プレイ開始から数時間は何が何やらわけがわからないというのは、適切とはいえないのではないだろうか。
それに加えて、画面切り替えの多さも気になる。合間に挟まるローディングの暗転も快適さを削いでいるだろう。

UIの出来の悪さは前作でもそうだった。長時間プレイするネットゲーム寄りのデザインと言ってしまえば、コンセプト的にはそっちを目指してるのかもしれない。
だが、時折、これは何をいいたいのか?というような、意図が理解しづらい表示がされている部分がある。
それは、意味を理解すれば何も問題のない事柄なのであるが、初見から理解するまでの間においては、何を意味するのかを画面構成やデザインだけでは、まったくもってわからないということが非常に多い。
幸い、ホーム画面(拠点)から、公式サイトを開くことで見られる、「遊び方」や「Q&A」を参照することで、画面の見方が解説されているが、そこを見ないとわからないというのはいかがなものかと思われる。

一方で、操作性はタッチ操作と、コントローラ操作に完全対応しているので、操作性は良い。
ただ、タッチ操作をコントローラ操作に対応させたという形なので、コントローラを使った操作に最適化させたものではない。そのため、若干カーソル操作などにクセが残っている。

しかし、よく使うコマンドをワンボタンで立ち上げることが出来る配慮があり、頑張っている方といえるだろう。

ゲーム開始時のゲームシステムを解説してくれるチュートリアルが、必要最低限と言った感じで、ゲーム全体の複雑さと比べると、あまりに配慮がない。
特にバトルシーンの説明は、チェインなど重要情報を、開始直後の段階でどんどん流れるように説明されていってしまうので、あれを一度見ただけですべてを理解するというのは、不可能に近い。

かといって、チュートリアルの説明を見返すことも出来ない。公式サイトの「遊び方ガイド」のような項目を見ても、ほしい情報がぜんぜん載ってない。
ディレクターレターというコーナーで、ゲームのコツをアドバイスしてくれているが、はっきり言って、Q&AやTIPSみたいな項目を用意してサービス開始時から全部網羅していて欲しいぐらいだ。
この辺の、配慮不足というか説明が明らかに不足しているのは、本当に勿体無いと言わざるをえない。

カードのレベルアップに使う「チアリー」、進化合成に必要な素材「キラリー」、お金に換金する目的の素材「ジュエリー」。
この3つのカードは、ゲーム上では、その使用目的をはっきり明記されていない。
「説明書」を見ても、やはり具体的に書かれていない。
チアリーは前作を知っていればわかるだろうが、未プレイであればわからないだろう。
なぜこういった重要な情報を、はっきり明記しないだろう。
いや見ればわかるだろうという話なのだろうが、初めてやる人には、それらゲーム的な仕組みや価値はわからないだろう。

また、ガチャの種類の多さ、ポイント類の多さも目につく。
ガチャだけでも、限定ガチャ、絆ガチャ、ご祝儀ガチャの3つのカテゴリがあり、そこからさらに連ガチャなど複数のガチャがある。いくらなんでも多すぎ!!
クリスタル(課金ポイント)、おおきなメダル(専用の交換所で使用)、お祝いポイント(ご祝儀ガチャ用ポイント)、絆ポイントと、専用ポイントだけでもこんなにある。
それぞれを、今、何ポイント持っているのかも一覧できるようなところもない。ガチャのページに飛んだ時に一部が表示されるだけだ。

もう、それぞれの要素を具体的に挙げていくのはよそう。
とにかく、何をいいたいのかというと、ゲーム全体として要素が無駄に複雑に多くて、ゲーム側でもそれをわかりやすくしようという意図がない。
確かに、長期間プレイしていくことで、これら過剰な要素もわかってきて、適応出来てしまうのだけど、やはりそれにしたって煩雑さは否めない。
まるで、あらゆる要素を追加しすぎて収拾がつかなくなってる長期運営末期のネットゲームかのような有様だ。

次にカードデッキについて。
ロール別に5個ずつ、合計20個のデッキを登録できる。
属性の3すくみと、光の闇の相反属性で1つのロールに5個で十分という考えだったのだろうが、強敵の属性別にデッキを使い分けるとしたら、まだもう2,3個は枠を増やして欲しかった。
プレイヤーレベルが高くなってから開放とか、別途有料課金で追加出来るとかでもいいので、やって欲しかった。この状態で5個だけ記録してくれても、個人的には足りなかった。

不満点最後となるのが、カードの名声というパラメータだ。
これはいわゆる、ダブリカードに対する対応策で、ダブったカードを合成させると、名声値が上昇していく。
名声が高いと、クエストクリア時の戦利品の追加ドロップ率に影響する。名声が80%なら80%の確率で追加ドロップする場合があるというような感じだ。
名声値の最大は100で、100になると、追加で2つの戦利品が必ず手に入るようになる。
(名声値が影響するのは、デッキに設定したカードリーダーのみ)

ここで問題となるのが、名声の最大値はカードのレアリティによって異なるということだ。
最大の100にするためには、URを進化合成した時にしか手に入らないMR(ミリオンレア)でなければならない。
このMRにするためのカードは、UR以上など、レアカードに限られている。

なぜこんなマゾな仕様を入れたのかというと、きちんと理由がある。
スペシャルクエストのオンラインマルチでのメイン報酬は、レアカードである。
しかしレアカードの入手確率を下げて渋い状態にしてしまうと、中々手に入らなくてストレスが溜まってしまう。
かといってすぐ手に入ってしまうと、手に入れたプレイヤーはそこで満足してしまい、そのスペシャルクエストはプレイしなくなる(厳密には他にも特典があるのでこれは極論である)。
そこで、何度も遊ばせるために、同じレアカードを100枚集めないと完成しない名声値というパラメータ要素を設けた。

こういうシステムを入れてしまうと、一部の選民思想の強い人達が、名声高い人以外は来ないでくださいと言い出してしまう。
そういった人は本当にごく一部(とはいえ存在するのだから怖いものだ)ではあるが、なんとかいい落とし所はなかったものかと思ってしまう。

長々と書いてしまった。

今作は、RPGでキャラ育成をして強くしていくのが好きな人などには、徐々に自分のカードデッキが強くなっていく快感を得られるので、非常に楽しめるだろう。
個人的にも、実装されているぶんのストーリーを見れたら終わろうというぐらいの気持ちで始めたのが、最終的にトロフィーコンプリートまでやりこんでしまった。

かなり楽しかったのだけども、反面解せない不満もかなり多かった。

開発者の意図はわからないのだけども、基本的にはゲームは、攻略サイトなど外部の情報に頼らずに楽しめるべきだと考えている。
少なくとも、ゲーム上で得られる情報から、咀嚼をして判断をして、攻略法を編み出したり、改善策が自力で見つけていけるものがコンピュータゲームの理想だ。

覚えゲーみたいになっているスペシャルクエストの状態を批判するわけではない。
デッキの組み方や、ロールの役割の上達法など、基本的にはそれを長く繰り返せば繰り返すほど、うまくなっていく方法が見えていくべきだし、うまくなるべきだと思う。
開発者にはそれなりにその軌跡があったのだろうけども、どうも実際のゲーム上での攻略法と比べると、ズレがあるように感じられる。
上手く書けないし、確信のないことなので、これ以上は書かない。

少なくとも自分は、ある程度やりこんで行き着くところまで行き着いた時、あとはスペシャルクエストで定期的に敵が入れ替わるだけで、同じことがずっと繰り返し続いていくのが見えた瞬間、一気に熱が冷めてしまった。
(もちろん、これから新システムが拡張されて行ったりするのだろうけども)

しかしそれでも、このゲームをもっと続けてみたいとも思わせてくれたし、有料ガチャへの結びつけ方も、なかなか手が込んでいてよく出来ていると感じた。

それだけに、ある種このゲームの本番とも言える4人協力のオンラインマルチを気軽に楽しめるようにするためにも、チアリー(カードのLVアップ素材)が大量ドロップするクエストを、
サービス開始キャンペーン限定ではなく、曜日限定でもいいから入れるべきだと感じる。
カードの育成素材を渋るのはオンラインマルチの活性化を妨げることにも繋がる。ただでさえ、進化合成で大量のチアリーが必要になっている。
今の状態が異常なのかもしれないが、そういう状態でサービスを始めてしまったのは何より運営が決めたことだ。
(もともとは、もっと厳しい時間限定イベントだったのに、運営の方針で2倍以上の時間、クエストが出現するようになり、ほぼ全時間帯で受けることが出来るようになっている)。
これが終わってしまった後のことを考えると、少しゾッとする。

少々専門的な話ばかりになってしまったが、前作同様、スマホ版とはサーバーが別で、サービス内容も大幅に異なる。
具体的には、スマホ版と連動しているのではなく、サービス開始初期の内容からスタートして、徐々にバージョンアップしてゲームが進化していく歴史が体験できるようになっている。
開発運営は、Vita版の「拡散性ミリオンアーサー」と同様のビサイドが行っている。ここらへんの運営の舵取りも、実績のある会社なので期待できるだろう。

ビサイドは「まいにちいっしょ」を運営していた会社で、今の基本無料ゲームが主流になるはるか以前から、基本プレイ無料のアイテム課金制のゲームを運営していた。
スマホ版、3DS版の「拡散性ミリオンアーサー」のサービスが終了する中、Vita版の「拡散性ミリオンアーサー」は、未だ生き残り運営が続いている。

そこで結論。

今や基本プレイ無料のソーシャルゲームも質がグンと上がった。色眼鏡で見てはいけない。





[2016/09/10]
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