マーヴェラス もうひとつの宝島


対応機種スーパーファミコン
発売日1996/10/26
価格6800円
発売元任天堂

(c)1996 Nintendo
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「ゼルダの伝説」のスタッフが送る、トップビュースタイルのアクションアドベンチャー。
3人の少年を使い分け、仕掛けを解いたり謎解きしたりの大冒険!!SA1チップ搭載でグラフィックは艶やか、処理も軽快!!

敵が出てこない「ゼルダの伝説」、あるいは、敵との戦闘が主体でなく、謎解きに特化した「ゼルダの伝説」というような作りが説明的にはぴったりと当てはまるだろう。
謎解きに特化した作りなので、それなりに歯ごたえのある謎が用意されていて、難易度は高めである。が、ラックロック(お金のようなもの)というアイテムを渡すとヒントをくれるキャラクタがいたりするし、どうしようもなくなる状態に陥ることはない。
ゲーム上で与えられる情報量が絶妙で、理不尽に詰まってしまうこともないだろう。アドベンチャーが得意な人、洞察力に優れた人ならヒントなしでもクリアできてしまうだろう。この辺のバランスの舵取りはさすが任天堂と言いたい所だ。

主人公が3人の少年なので、それぞれの得意技を使い分けたり、3人で協力したり、バラバラに行動して、仕掛けを並列的に解いたり、というようなギミックにバリエーションがあり、とても面白い。

他に特徴的なものとしては、サーチシステムというものがあり、画面上の怪しいものを調べるとその部分が拡大され細かく調べることが出来るようになっている。

本作は“アクションアドベンチャー”であるので、アクション要素があるのも特徴の一つとしてある。
敢えて苦言を述べるならば、ここで敵が出てくる必要はないんじゃないか?ライフ制を採用しているが思い切って無くしても良いんじゃないか?と感じられる一面があった。
もっと言うと、アクション部分の難易度はガツンと下げてしまい、アクションが苦手なプレイヤーでも気兼ねなくプレイできるような路線を目指して欲しかった。

つまらないのかというと、全くそんなことはなく、ゲームとしての出来はかなり良く、特にゼルダ好きなら要チェックと言えるほどの完成度に仕上がっている。

任天堂にしては珍しくTVCMを一切打たなかったゲームだったためか、知名度がなくマイナーなタイトルになってしまっているのだが、これはゲームの出来を考えると、実にもったいない。これこそ強力に宣伝すべきだった。
代わりに、サテラビューで積極的に宣伝活動が行われており、発売前に音声連動バージョンとして体験版的ソフトが配信されたのだが、こちらも本編と違ったライブ感や面白さがあり、今となってはプレイ不可能ではあるが、私はそれでこのゲームの存在を知ったクチである。

ゼルダスタッフが送る、新しい切り口の良作。





[2019/06/01]
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