スーパーマリオRPG


対応機種スーパーファミコン
発売日1996/03/09
価格7500円
発売元任天堂

(c)1995 Nintendo / SQUARE
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スクウェアがマリオのロールプレイングゲームを開発。これは、当時凄く話題になった物だ。
任天堂とスクウェアの友好関係をあらわすゲームソフトになるはずだったのだが、発売直前にプレイステーションへ移籍を発表したスクウェアの裏切り行為によって、発売時には微妙な空気が流れた。

このゲームの開発に、企画段階から宮本茂が関われなかった(勝手にプロジェクトが始まっていた)ことに対して、相当怒っていたようである。
マリオというキャラクターや世界観を、アクションゲームという枠にとどめておくのはもったいない、そういう会社側の意向で、レースや落ちモノパズルなど様々な物に挑戦してきたマリオだが、自分もRPGだけは無いと思っていた。

開発は完全にスクウェア任せで、いくらか監修で任天堂の人間が入っているようである。ただ、やってみるとわかるのだが、スクウェアを相当信頼していたのか、任せっきりの印象がある。スクウェア色が強いゲームになっている。

フィールドマップは立体感を出すためにクォータービューを採用。ただし、これまでのゲームと違い、方向キーの操作は8方向そのままに動くように作られており、この手のゲーム特有の動かしづらさは無い。
が、敢えてクォータービューにする必然性も無い。マップとしては窮屈きわまりない。そう感じさせない工夫をしているのも見えるが。この辺は、当時プレイステーションやセガサターンの3Dゲームに対する危機感がそのまま表れていたように見える。
この時期の任天堂のゲームは、これに限らず、やたら3Dを意識したものが多かった。

グラフィックはプリレンダリングしたものを取り込んでいるようだが、ドットに落とし込んだ段階での直しに相当手間をかけたっぽく、それなら素直に最初からドットで描いていれば良かったと思う。クッパとかピーチの陰影が逆に違和感ある。

ゲームシステムは、要所要所にアクション制を取り入れた以外は、きわめてシンプルなロールプレイングで、マップはアスレチック調で、ジャンプアクションで、仕掛けを跳び越えたりする。
敵との戦闘は、シンボルエンカウントで、接触することで戦闘画面に切り替わる。
クォータービューなので、距離感がつかみづらく、物陰に隠れてしまう部分も多く、いい構成のマップとは言えない。素直に見下ろし型の方が良かったと思うが?

戦闘シーンがはっきりいってつまらない。RPGのスクウェアとは思えないほどだるいし、スーパーマリオとして見た場合、違和感バリバリである。
クリボーやハンマーブロスなどをパンチで攻撃して○○のダメージ!!で倒していく形式は、やっぱりなんだかつまらない。マリオをRPGにするんだったら、もっと別のアプローチは無かったか模索すべきだった。

ただし、一大プロジェクトということもあり、全体的なゲームの出来はなかなか良く出来ている。音楽もいいし、インターフェース、レスポンスも良い。ストーリーなんかも面白く出来上がっている。
だが、これをマリオという世界観やキャラクタでやってしまうのは、明らかに違うと思う。どちらかというと、オリジナルキャラの方がいい味出てるし。
「マリオ」という足かせがなかったら、もっと戦闘システムも冒険出来て、面白いものに仕上がったのではないか。そこで結論。

やっぱりマリオにRPGをさせるのはまずかった。





[2008/10/14]
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