メジャマジマーチ


対応機種Wii
発売日2009/04/23
価格5800円
発売元スクウェアエニックス

(c)2009 SQUARE ENIX / NanaOn-Sha / Rodney Alan Greenblat / INTERLINK PLANNING / Dreams / ROBOTSOUND / nicoLabo
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「パラッパラッパー」を企画制作し、リズムゲームという新境地を開拓した「七音社」が開発する、新感覚リズムアクションが、この「メジャマジマーチ」である。
Wiiリモコンのセンサー機能を用いて作られた、体感要素の強いゲーム性に注目だ。

キャラクターデザインは「パラッパラッパー」同様、ロドニーアラングリーンブラットである。
「パラッパラッパー」の頃は、当時の流行に沿っていたことも手伝って、人気キャラクターとなったが、いまどきこのようなデザイン画では、受けない。
10年以上前のセンスを、今そのまま持ってきても、売れるわけがないのである。また、単純に、「パラッパラッパー」の頃と比べて、魅力的でない印象がある。
独特なカラフルなデザインは良いのだが、メインキャラクターが可愛くない。

ゲーム内容は、体感リズムアクションである。Wiiのセンサーバーを活用した作りで、プレイヤーはWiiリモコンをバトン(指揮棒)に見立てて、リモコンをリズム良く上下に振り、バンドの先頭に立ち、行進曲がにぎやかになるよう演奏する。
道行くキャラクターをスカウトし、人数を増やしたり、アイテムをゲットしたりして、ゲームを優位に進めていく。

上下に振る、あるいは、道ばたのアイテムやキャラに向かって、一定のタイミングでリモコンを傾けてゲットする、操作としてはこれだけの単純な物だ。
しかし、ゲーム的な面白さに直結しているかというと、疑問点の多く出るゲームである。

音楽や状況に合わせて、リモコンをリズム良く上下に振るわけだが、いまいち“リズムを取っている”という感覚に乏しい。
あまり感度が良すぎると敷居が上がるからということで、大味な操作でもいいように補正をかけている気がする。

こちらの指揮棒の振り方で、演奏の速度も変わり、早すぎたり遅すぎたりすると、一緒に演奏しているキャラクターの機嫌が悪くなり、一定時間改善が見られない場合、列から離脱してしまう。
機嫌は、それぞれのキャラクターの吹き出しの色で確認が出来るが、キャラクタによって、好みの速度というものがあるので、絶対ではない。絶対的な評価は、別の部分で表示され、あまりにも下手だと途中で強制終了するが、この評価の基準も良くわからない。

道を行進していると、アイテムやキャラがいて、タイミング良くそれらの方向にリモコンを傾けることで、それぞれのキャラクターをスカウトorゲットすることが可能だが、
Wiiリモコンの感度がそこまで優秀ではないので、操作したつもりでも、認識されない場合が多くある。
正直な話、リズムを取るだけでも忙しいし、こんな高度な操作は入れず、テンポ良くボタンを押すだけでゲット出来るぐらいで丁度良かったと思う。マイナスアイテムもあるわけだし。
そしてそのぶん、リズム取りに集中させ、バランスを今より少しシビアに作っていった方が、コンセプトが固まって、面白くなった気がする。

収録されている曲は7曲で、オリジナルと有名曲とがあるが、数が少ないし、いまいちリズムを取っていて面白い曲が少ない。
メインテーマ曲なんかは悪くなかったので、全編オリジナルで攻めてみても良かったような気もする。

演奏中にボーナスステージに入ったり、必ず一旦停止する場所があり、リズムアクションとしてはテンポを悪くしている。小休止のつもりで入れたのだろうが、繰り返し遊びたい人間にとっては、邪魔なだけである。
画面の切り替わりにおこるロード時間が長めなのも痛い。

思えば、任天堂「WiiMusic」もゲームとしての評判はあまり良くなかった。本作も音楽畑の人間がプロデュースしており、目の付け所は決して悪くないのだが、ゲーム性やゲームバランスに乏しく、やりたいことに対して、ゲームへのアプローチが下手くそという印象がある。
スコア制を取っていたり、コレクション要素を付けたりして、やり込み要素も入れたりしているが、今ひとつ焚き付けられない。押しが弱いのである。そこで結論。

Wii初期における実験作レベルのゲーム。





[2009/04/23]
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