桃太郎電鉄V


前作の7から実に2年越しでの発売となる。
さすがに、本編での内容にさほど違いは見られなかった。
時事ネタが変わって、一部のカード、駅の配置が換わったぐらいか。

ギーガボンビーにかわって新たな厄災として登場したのがハルマゲドーン。
今回は、対抗策として都市物件を買い占めてシェルターを作ることで回避できるようになっている。
個人的に、今回の厄災は失敗しているように思った。
何故かというと、ハルマゲドーン襲来のイベントが発生すると
毎月、いつ落ちてくるのかというイベントが挿入されてテンポが悪くなるのだ。
また、シェルターが如何せん強力すぎて
堅実な戦略が実を結びすぎてしまい、地味な内容になってしまっている。
なにより、台風、大雪、ドジラといった全ての災害からも被害を受けないという強力さを誇っている。
その代わり、シェルターを作るには、物件を買い占めていることが条件で
シェルター自体も値段が高めに設定されているため、築く条件が厳しめではあるが、
一度築いてしまえば、貧乏神に物件を売られたり、自分で借金時に売ってしまわない限り安泰である。
もっと、状況をぐちゃぐちゃにしてしまうような要素が欲しかった。
これは桃鉄2を一番遊んでいる俺の独りよがりな意見かもしれないが。

あと、痛かったのが音楽である。
前作では生音で質の高い音楽が魅力的だったのだが、
今回は、テンポを優先した結果か、全て内蔵音源になってしまった。
特に地上時の音楽がダサくなってしまった。
桃鉄3並の酷さである。

インターフェースに関しては、今回、月代わりカレンダーを省略することが出来たり
CPUのメッセージ送りが早く改良されたり(元々の速度に戻っただけだが)
月一でセーブできるようにいつでも選択できるようにしたことで、すぐセーブできるようになったりと
非常に歩み寄りを感じて好感触である。
ただやっぱり、それでも限界点があって、もうワンテンポスムースな処理が出来れば良いと思った。
なんだかんだいっても桃鉄2の処理速度が一番速いのだ。

それ以外に様々な新要素が用意されている。
バラエティゲームという、通常とは違ったルールや条件でスタートできるゲームや
桃太郎ランドを購入した際に遊べるようになる桃太郎ランドモード。これは後述する。

バラエティゲームは、数で勝負しているような印象。
たとえば最初から10億円持ってスタートするモードなどで顕著に見られたのだが、
結局、プラス駅マイナス駅でのインフレ率がスタート時と同じなので
ただ手持ち金が10億というだけで、面白味がない。
借金王も推しが足りないし、ひたすら物件駅にとまりまくるモードも、
どうも盛り上がりに欠ける。

桃太郎ランドモードは、RPG要素の強いミニゲーム集。
たくさんのミニゲームが用意されていて、クリアすることでカードがもらえたり
マップ上に用意されたイベントをクリアすることでもカードが手に入る。
カードを集めることで、ミニゲームが追加されたり、新たな場所に入れるようになる。
これだけでも結構なボリュームである。
友達と対戦する機会がめっきり減った俺にとってこういうモードが入っていると嬉しい。
残念ながら、本編の開発に力を注いでいったのか、10からはまた無くなってしまったが…。





inserted by FC2 system