対応機種 | スーパーファミコン |
発売日 | 1993/08/27 |
価格 | 9800円 |
発売元 | エンジェル |
テレビ朝日系列で放映されるやいなや、一躍絶大な人気を得ることとなった「美少女戦士セーラームーン」のゲーム化。
ジャンルは、ファイナルファイトタイプのベルトスクロールアクションになっている。
等身が大きく、格闘物であることから、制作者はさぞゲーム化するならこのタイプがぴったりと思ったのだろう。実際かなり合っている。
ただ、ゲームとしては「ファイナルファイト」の劣化コピーといった感じは抜けきれない作り。特徴的な点と言えば、攻撃ボタンを押し続けて溜めて出す必殺技(飛び道具)が全キャラに用意されていることぐらい。
まず武器アイテムの概念が無い。これのおかげで、恐ろしく単調なゲームとなってしまっている。
敵キャラも背景も似たり寄ったりでつまらない。退屈である。
その代わり、2人同時プレイが出来るのと、キャラクターが5人の中から選択出来るのは、バリエーションがあって良い(勿論性能が異なる)。
攻撃にチェーン(鎖)を使用するキャラがおり、この攻撃リーチがやたら長く、敵に近づくことなく倒せてしまう。
通常攻撃に割り当てられているので、無制限に出せる。逆に威力に乏しかったり、近距離に弱いという弱点は付けられているが、それでも相当強い。
世界観としては、アニメ第一期をベースとした物だ。
キャラクタのアニメパターンの出来がかなり良い。どうやらアニメ制作会社の専属アニメーターに作画を担当させたらしく、ゲーム上のグラフィックは違和感が無くかなりクオリティが高い。
声優の声も当てられており、結構音質も良い。
この手のゲームはキャラが命であるから、こういった丁寧な作りは評価出来る。ゲームとしての魅力が乏しかったとしてもそっちでカバー出来る(決して出来が悪いわけではない)。
難易度もそれほど高く設定されてない点も間口が広くて良い。そこで結論。
キャラクタゲームとしては高い完成度。ゲームとしては可もなく不可もない凡作。