対応機種 | プレイステーション3(PlayStation Store)/Xbox360(XboxLIVE arcade) |
発売日 | 2011/03/29(プレイステーション3)/2011/05/04(Xbox360) |
価格 | 1350円(プレイステーション3)/1200マイクロソフトポイント(Xbox360) |
発売元 | スクウェアエニックス |
スクウェアエニックスがコテコテの横アクションをリリース。開発はフィールプラス。
この会社の組み合わせは、「マインドジャック」の悪夢を思い起こさせるが、大丈夫なのか!?
結論から書けば、実に微妙な、惜しいゲームに仕上がっている。
操作性はかなり複雑で、慣れて使いこなせるようになるまでが大変というマニアックな位置にある。
アクションの種類が非常に多く、多彩な動きができるが、思い通りに動かせるようになるまでの取っ付きが悪く、その途中で下手をすると投げられる可能性すらある。
操作性に関しては、クセがあり、その部分だけ切って見ても、人を選ぶ物になっていることがわかる。残機の概念がなく一度やられると終わりということも手伝って、難易度も比較的高い。スクエニこれ売るつもりないだろう?と言わんばかりの硬派さである。
攻撃だけでも、通常(近接)攻撃、タメ攻撃、スライディング、二段ジャンプ時、空中からの急降下攻撃とかなり種類が多く、上手く使い分けて立ち回りができるようになるだけでも大変ということがわかる。
通常攻撃はボタン連打することでコンボになるがリーチが短く威力も低い。そこでタメ攻撃の出番(威力アップ&攻撃範囲アップ)となるが、溜まるまでが長いため隙が出る。その間はスライディングや急降下などでアクロバティックに戦って欲しいというわけだ。
ゲームジャンルとしては、「魂斗羅」「メタルスラッグ」のようなたくさん出てくる敵を爽快になぎ倒していくタイプ。
ただ、このゲームの場合、プレイヤーキャラの武器は刀で近接攻撃しか出来ない。ゲーム開始前に4つまで装備できるサブウェポンが遠距離攻撃を可能とするがMPを消費する。
サブウェポンは、ステージ中に隠されていて、見つけて入手していかないと使える武器が増えていかない。
アクションシューティングのような、敵配置や地形構成になっているのに、敢えて主人公から重火器を奪ったというのが、とんでもない冒険をしたと感じた。
従来の似たゲームと比べて、考えて動かないと中々進むことが出来ない。こちらはHP制で一撃死じゃないし、激しい弾幕に悩まされることはないが、一部熾烈な攻撃を行ってくる敵がいるため、難易度は高めだ。
最大4人で協力プレイが出来る。ネットワークにも対応しているので、相手に困らないのは良い。勿論つながずに一人でも遊べるが、基本的にマルチプレイで遊んでもらうことを前提としたゲームに感じた。
個人的には、はまることが出来なかった。理由はいくつかあって。
ステージ数が多くボリュームがあるのは良いのだが、1ステージが長く似たような風景ばかりでダラダラしており、何度も遊びたいと思えなかった。
経験値を稼いでキャラクタのレベルを上げて、ステータスを上昇させるという下手にRPG要素を混ぜた概念が好きになれなかった。
全てポリゴンで表現しているのだが、全体的に地味で爽快感に乏しくスカスカした印象があり、退屈である。また、描かれているオブジェクトが何を示しているのかがわかりづらい。
敵キャラクタの種類が少なく、ごく一部の敵が異様にいやらしい攻撃をしてくる。バランスの付け方が雑。
決して悪いゲームだとは思わない。だが、すべての要素に対して、作り込みが今一歩な感が目立ったために、あまりいい印象を持てなかった。挑戦的なシステムなどは評価したいが、基礎的な部分がしっかり出来上がっていないと、それらは生きてこない。
このゲームにもステージの合間にイベントデモが入っているのだが、これがポエムというか見るに耐えないカッコ悪さで、全く魅力的でない。
「魂斗羅」なんかは、ダサカッコイイ雰囲気が味があっていい雰囲気を出していたが、この程度のデモしか作れないなら、バッサリカットしても良かったぐらいだ。
世界観やストーリー性は重要視されないジャンルだが、魅力的な演出が出来てるか出来てないかでは天と地の差がある。どうせやるなら力入れてやって欲しかった。
最後になるが、このゲーム最大の不満点として、ゲームオーバー時に毎回、データの保存やオンライン状態だと一々ランキング登録しにいくので、それらの処理が長くうざったい。この手のゲームはテンポよく遊びたい。そこで結論。
硬派なゲーマー向け。そのなかでも好き嫌いが分かれる作品。