ナージュリーブル 静寂の水深


対応機種スーパーファミコン
発売日1995/02/24
価格9800円
発売元バリエ

(c)1995 VARIE
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可愛い女子高生達が、「制服」「体操着」「水着」「コート」に着替えながら戦う、美少女シミュレーションRPG。
いわゆる「ギャルゲー」であり、ある種「バカゲー」でもある。

ゲームとしては、様々なコスチュームを身にまとった女の子同士が戦っている姿を眺めながら、遊んでいくといった作り。
シミュレーションRPGではあるものの、ほぼまったく戦略は必要ない。

そもそも、戦闘がカードバトルになっており、「攻撃」「防御」「着替え」「超必殺技」「逃げる」といったコマンドがカード化されているので、欲しい手札が手元に来ないと
思った通りの行動ができないので、運の要素が強い。これは敵側にも同様のことが言える。
また、カードバトルと言っても、ランダムに引いたカードの手札5枚の中から、1枚を選ぶだけ。はっきりいってカードバトルである必然性はない。

自キャラにターンが回っているときはいつでもセーブが出来るので、納得いかない結果になったらリセットすれば良い。そのため、緊張感もない。

他に変わっている点といえば、ターン制ではなく、素早い順に行動が回ってくるリアルタイム制を採用しているが、正直言ってテンポが悪くなっているだけであまり意味がない。

じゃあ、そんなゲームが「面白いのか?」と言われれば、「ギャルゲーとしては出来が良い」のである。

味方5人はもちろん、敵キャラのビジュアルも豊富でクオリティが高い。そもそも1体に対して5つ分の服装が用意されているわけで、それを踏まえると、力の入れっぷりや労力が半端ないことがわかる。
キャラクタデザインも中々良く、服飾デザインも凝っておりしっかりしている。「ギャルゲー」だから当然なことではあるが、その凝りに凝った気合いは一体どこから湧いてくるのか(笑)。

テンポが少々悪いことさえ除けば、バランスも悪くなく、理不尽にやられたりってことがほとんどない。カードバトルはいまいちだが、誕生石というシステムによって、割と単調さを払拭させようという努力もある。
他にも所属する部活によって相性など設定されているようだが、こちらはちょっと、強弱関係が分かりづらく、ゲーム的には雰囲気程度に留まってしまっているのは残念ではある。
とはいえ、雰囲気作りが重要なのがこの手のゲームなので、あって然るべき要素、とも言えるだろう。

あとは余談になるのだが、さて、このゲーム、どーも、最初からスーパーファミコンで企画されていたとは思えないところがある。なにせSFCで美少女ゲームだし。
イベントシーンでのキャラのバスト絵が妙に大きかったり、BGMがFM音源っぽかったりと、作りがどうにもスーパーファミコンぽくない。
思うに、最初はPCエンジンとかPC(あるいはFM音源っぽいことからメガドラか!?と思ったがさすがにその線はないか)で企画されたものを、バリエが企画ごと買い取ったんじゃないだろうか。
なんと言っても、バリエからいきなりこんなゲームが出ること自体、ヘン。
最初からSFCで開発されていたゲームだとしたら、それはそれで凄い、と舌鼓をうつゲーム内容になっている。
倫理関係が厳しくROM容量も限られるスーパーファミコンで、ここまで大真面目に「ギャルゲー」を作ってしまう度胸は、素晴らしい!!

そこで結論。

ポロリはないけど、いやコレ、ギャルゲーとしては結構面白いよ。





[2018/07/08]
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