謎のマスカレード


対応機種PCエンジン(Huカード)
発売日1990/03/02
価格6000円
発売元メサイヤ

(c)1990 NCS / RIVERHILL SOFT
戻る

リバーヒルソフトがパソコンで発売していた推理アドベンチャー「琥珀色の遺言」をPCエンジンにアレンジ移植。

元の作品からアレンジしすぎて、まるで別物になってしまうという本末転倒なことは家庭用ゲームの移植作には良くあるケースだが、
この「謎のマスカレード」も、そのようなゲームになってしまっている。
タイトル名を変更していることから、ハドソン「ファザナドゥ」のように、発売元も自覚しているものと思われる。

ゲームは、至ってオーソドックスでこれといった特徴のない、コマンド選択型推理アドベンチャーゲーム。
どのタイミングでフラグが立ってゲームが進んだのかがわかりづらいため、どうしてもコマンド総当たりになりがち。
理不尽な謎解きや、ハマりが無く、コマンド総当たりさえすればクリアできるというのは、この時代のADVとしてみれば良心的ではあるが、やっぱりつまらない。

ストーリー、演出が薄味過ぎて、全く楽しくない。
ゲーム開始直後に、事件関係者全員が登場するが、人数が多くて覚えられない。
キャラの印象が非常に薄く、終盤辺りになってようやく把握できるようになるというのは、やっぱり厳しい。

推理ADVとしては、致命的な部分も多くて、取った証拠品をその場で調べられない、尋問するシーンは、相手を追い詰めるというよりも、
自白する条件が整うまで、コマンド総当たりを試すという感じで、とにかくゲームとしては、全体的に“考えて攻略する”場面が全然無いため、作業的である。

操作性、インターフェイスも良く無い。
メッセージ速度が遅いが、速度を変更する機能がなく、メッセージ表示中に1ボタン1回押すことで表示速度を早送りできるのだが、微妙に反応が悪いため、イライラしてしまう。

PCエンジン版を出すにあたって、どうも低年齢層に配慮してか、システム、シナリオを単純化したようだ。
それによって、間口が広がって遊びやすくなったとか、ゲームとして面白くなったかというと疑問を残す内容と言わざるをえない。そこで結論。

魅力のない推理ADV。





[2014/07/13]
戻る

inserted by FC2 system