ゼルダのシステムを踏襲したニュートピアの続編。 前作をベースに、主にギミックや構成の部分でさらに冒険的な要素を取り入れている。 1991年9月発売と、やはりこの時点でも、まだSFC版ゼルダは発売されておらず、 ディスク版ゼルダをお手本に作っているのだが、 迷宮を二階層にしてみたりと、新しいこともやっている。 (しかし、強引に複数階層をやったのか仕様上の制約で、訪れた部屋数が一定数を超えるとオートマッピングが古い順に消去されていく という困った不具合まで残しているのには参ったが。まぁ普通にやる分には問題無いんだが) 前作では、工夫は見受けられるものの、やや淡々とした印象は拭えなかったが 本作では、灼熱地帯や極寒地帯など、フィールドを特徴的に色づけていることもあって 全体的にボリューム感が出てきている(実際、ボリュームも前作以上にあるのだが) 残念だったのは、前作にあった天空世界が無くなっている点。 あの独特な世界観はニュートピアでしか味わえなかったので勿体なかったように思う。 ボス戦が全体的に難しかったという声が多かったのか、難易度が抑えられている。 このために、ボス戦で詰まって投げるといった事態は免れた。 敵の挙動や当たり判定といった部分も、より練り込まれてしっかり作られている。 しかし、前作と比べると、よりフィールドがごちゃごちゃしてしまった感じがする。 前作でも既にフィールドにアレコレと地形を詰め込みすぎていた感じはあったが、 本作は、よりその傾向が強い感じがする。 迷宮はゼルダ同様一画面一部屋だったが、 2では、4画面で一部屋という大部屋を用意してみたり、 ギミックの数は前作より増えている。 迷宮ごとに些細ながらも性格付けも施されており、単調さが払拭された。 とはいえ、基本となる部分は前作のままで グラフィックの地味さや、音楽効果音などのイマイチさは直っておらず、 新鮮味に欠ける。 また、文字が前作の半分の大きさになってしまい、なんだかギチギチと敷き詰められた感じを受けたのと、 それ以外にも、前作に比べるとキャラの移動速度が気持ち落ちて、 どうにもチマチマした印象を受けてしまった。 しかし、PCエンジンの、しかもHuカードという媒体を考慮すると、良作と言っていい。 エンディングで3の発売をはっきり明示しているにもかかわらず出なかったのは悲しかった。