PC原人


PCエンジン界のマリオ、ソニックの地位を持っている
低年齢層向けでコミカルなグラフィックのオーソドックスなジャンプアクション。
それが、PC原人だ。
因みに、PC原人のPCはPCエンジンから取っている。

つるっつるの石頭を使った頭突きが武器の体を張った体当たりアクションが目新しい。
PC原人というタイトルからも想像が付くと思うが、舞台は自然溢れる原始時代。

緑色の悪人面した恐竜、キングタマゴドン3世を倒すのが目的。

1ワールド3ステージで構成されていて、
3つめのステージの最後にはキングタマゴドンとのボス戦が待っている。
1つのワールドの仕掛けや風景に統一性は無い。

別段、出来が悪いわけではないのだが、やや操作性にクセがある。
頭突きで攻撃するのだが、リーチが他のゲームに比べ短めで、
当たり判定がパッと見分かり辛い。すぐ慣れるしさしたる問題ではないが。

また、ジャンプ中に攻撃ボタンを押すと、地面に向かって頭突きをしたり、
そのままボタン連打するとスクリューして、ジャンプの飛距離を伸ばしたり出来る。
これらの操作がちょっと独特で、思った通りに動かせるようになるまでちょっとかかるが
上手く動かせるようになったらなかなか爽快に感じられる。

ステージ上に落ちている骨付き肉を取ると、一定時間で効力が切れるものの
プレイヤーが一段階強い形態へ変身する。
その状態でさらに肉を食べると無敵状態の形態になることが出来る。
無敵状態が切れても、攻撃ボタンを押すと火を噴いたり、ジャンプ中の地面への頭突きで
地震が起こり、画面上全ての敵にダメージを与えるなど、強力な攻撃で豪快に進めるられる。
しかし、この状態は一定時間経過の他に敵からダメージを受けても通常時に戻ってしまう。
この要素によって、単調で地味な本作を派手に彩り、上手くバランスを取っている。

キングタマゴドンの負け台詞「おぼえてろよー!」など、
コミカルな部分も目立つのだが、
やはりまだ一作目ということもあって、全体的に暗く画面から受ける雰囲気として
まだ何か物足りなく寂しい印象が強い。
また、特筆するほど難しいわけではないのだが、ゲームバランスに配慮の欠ける部分があり
その点で今ひとつ面白味が無い。

キャラクターの移動速度が大して速くないのに、マリオでいうところのBボタンダッシュが無く
スピーディに動けず、どうにもダラダラしてしまっている。
そして、アクションゲームの割に右手が手持ちぶさたで退屈。
これはなんとかすべきであった(が、これはこのシリーズの持ち味として直されずに終わる)

ステージのボリュームも若干少な目で、欲を言うともう少し数を増やして欲しかった。

FC原人、GB原人と、名前を変えて他機種にも一作目は移植されている。



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