対応機種 | プレイステーション |
発売日 | 1998/03/29 |
価格 | 6800円 |
発売元 | スクウェア |
瀬名秀明の「パラサイトイヴ」を原案に作られた、(スクウェアに言わせれば)インタラクティブシネマ。
ファイナルファンタジー7発売直後に発表され、その高いCG技術が波紋を呼んだ超大作。
正直言って、タイトルと題材を借りてきた程度であって、それ以外はまったくの別物と言っていい。
舞台はなぜかマンハッタンだし、なんちゅーか、ハリウッド映画への対抗意識バリバリである。
ここまで別物なら、わざわざ「パラサイトイヴ」という名前にしない方が良かったのでは?
インタラクティブシネマという割に、ストーリーがスッカスカ。もう、素晴らしいムービーでごりごり見せてますー!!ってな具合で、しょーもないつまらなさだ。
技術レベルが高いのはわかったから、もっと面白くしてくれ!これなら、一年前に出した「ファイナルファンタジー7」の方が、遙かにましだ。
ただ、実際の話、このゲームは惜しい!非常に惜しいゲームだ。なんで、こういう売り方をしたんだろうって言いたくなるほど痛い。
ゲームシステムが、簡単に言うと、バイオハザード風のファイナルファンタジーで、拳銃を自分好みに改造出来たり、魔法があったり、キャラクタを移動させて敵の攻撃を回避させるなどアクション要素を入れてあって、意外とゲーム性は独創的なのである。
一度行動すると、ゲージが溜まるまで次のアクションを起こせないのは、FFシリーズのアクティブタイムバトルだが、このゲームでは、攻撃とか回復のアクションは出来ないが、ゲージが満タンでない状態でも移動だけは出来る。
敵も、その間に、ガンガンこちらへ向かって攻撃してくるので、うまくかわしながら、撃退していく。
実はこの一連のシステムは、なかなか面白い。ただ、ちょいとバランスが急勾配で、いきなり難しくなることもあって、巷ではいい評判をもたれなかったようだ。
それに輪をかけて、後半になってくると、画面いっぱいに敵が登場して、よける隙間が無くなって、「駄目じゃん!」と言わしめるほどの理不尽さを見せる。
ゲームシステムの着眼点は面白かったのに、それ以外が実にかみ合ってないというか、期待に添えられるものに出来なかったというのは、かなり痛手となっている。
最初にも述べたが、スクウェアがこのゲームの映像的な部分ばかり売りにしてしまったのも、ゲーム性を求めているユーザーへの敬遠させる要因の一つとなってしまった。
逆に、映像的な面白さを求めていた人らにとっては、中身の薄っぺらさが目立つつらいゲームになっている。
ほかにも、歩行速度が遅いとか、キャラモデリングが時代遅れだとか、上っ面だけを見ると、もーとにかく印象の悪い材料ばかり目に付く。
また、デュアルショックに対応しているのだが、デュアルショックをオンにすると、十字キーが一切使えなくなる。これだと、メニュー画面のカーソル操作が非常に不便になる。結局、一切使わずに遊んだ。
しかし、いくらゲームが面白いといっても、真のエンディングを見るのに、難しい隠しダンジョンをクリアしないと駄目なのは行き過ぎだ。
そこで結論。
面白くなったはずなんだ!