ポケットモンスター 金/銀


小学生を中心に大ブレークしたポケモンの2作目が満を持して登場。

とにかく、この金/銀は、発売が延び延びになっていた。
恐らく続編をどういう方向性に持っていくか相当苦心したと思われる。

ちょっと売り時を逃したかな?とは思ったがそんな心配は無用。
ちゃんと発売日には行列が出来るほどの売り上げを記録した。

前作の150匹からさらに100匹プラスした250匹のポケモンが登場する。
また、2作目の舞台となるエリアをクリアすると、
1作目の舞台になったエリアに入ることが出来るようになる。

そんなこともあってか、全体的にマップが狭い印象を受けた。
1と2の世界を無理矢理いれたのか、一つ辺りのエリアの大きさが小さくなってしまっている。
これでは、かえってスケールが小さくみみっちい感じがする。

俺は流行に負けて前作の緑バージョンをこれの前に買ってそこそこ遊んではいたものの
填り込むまでは至らなかった。
本格的にポケモンを遊んだのは、この金バージョンが最初であるが、
よくこんな複雑なゲームが小学生に受けたものだ。

とにかく本作は属性が多い。そして、それらは既存のRPGとは一線を画している。
各モンスターは、タイプがあり(ピカチュウは電気タイプのポケモンである)、
このタイプには、各技の属性との相関関係があるのだが、これがやたら複雑。
それでも、納得がいくのが理にかなった設定を行っているところ。
氷は炎に弱く、水は電気に弱い(炎に対する耐性が強いのがミソ)、
こういった関係が非常に複雑に絡み合っている。
これらは逆のことが言えない。
つまり、氷属性の攻撃を炎タイプのポケモンに当てても効果は無い。
FFなどでは相反する属性は、相性が悪く大ダメージを与えることが出来るが、その常識は通用しないのだ。
通常のRPGであれば、3〜4種類しか無い分かりやすいここら辺の要素を
敢えて複雑にしている意図は何か。

それは、対戦時に於ける駆け引きの複雑化である。
ポケモンは1vs1であるが、相手のポケモンの相性などを考えて
頻繁に出し入れをしたり、
使える技は同時に4つまでなのだが、
突拍子も無い技を覚えさせて相手を翻弄するなど、非常に対戦が面白いゲームになっている。

まさに平成のウィザードリィといっても過言では無い。
キャラの育成だけでいつまででも遊んでいられる希なゲーム。

それを子供相手に可愛いキャラ、親しみやすいネーミングで売りつけるのだから
任天堂も阿漕な会社である。

勿論、それだけに留まらず、各地に点在するジムにいるジムリーダー(ボス的存在)を倒して
バッジを集め、ポケモンリーグに出場すると言った今風の目的もちゃんと用意しているし、
ポケモン図鑑を完成させるために各地を探索しまくるといった
一人で黙々と遊ぶにも十分な要素もしっかりと入れている。

ポケモンを捕まえる際に、ドラクエ5のそれと違うのが、
倒してしまうとダメな点。
敵HPをギリギリまで削ってモンスターボールで捕まえる…
まるで、虫取り網で昆虫を捕まえるような作業に非常に似ている。
この捕まえる瞬間、相手がモンスターボールに収まるまでの一瞬の緊迫感が堪らない。

さて、ベタ褒めしてはいるのだが、
やはり残念なのは戦闘時のエフェクトがGBであることを考慮してもかなりお粗末な点。
一人だけで遊んでいると、ただ属性関係が煩雑な大味なゲームだと錯覚してしまう点が挙げられる。
後者は深刻で、ポケモン一作目がファミ通であまり良い評価を与えられなかったのも頷ける。

前者に関しては、今はGBAで2本出しているが、かなり迫力のあるエフェクトを展開しているし、
もたつく印象のあったインターフェースも改善されて、以前よりも遊びやすくなっている。
見た目が貧相で嫌煙していた人もGBA版ならば、臆することなく遊べるはずだ。




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