時の継承者 ファンタシースター3


対応機種メガドライブ
発売日1990/04/21
価格8700円
発売元セガ

(c)1990 SEGA
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結婚相手によってシナリオが分岐する「世代交代RPG」が目新しいファンタシースター3。

ファンタシースターと言えば、SFであるが、今作では過去に起きた戦争の結果、文化が荒廃し、中世レベルの文化に戻ったと設定されている。
そのため、表面上は中世もののRPGになっている。ゲーム後半では、SF的な物語が展開される。

結婚相手によってシナリオが変化するという題材は非常に面白いのだが、結局大元のシナリオは同じでほとんど違いがない。しかも作るのが大変な構成にしちゃってるんで、作り手が無駄に苦労している印象がある。
ストーリーが非常に重要なウエイトを占める要素なのに、肝心のその部分が雑で淡々とした作りになっていて、非常につまらない。
世代交代のシステムも、世界観に関しても、きちんと作り込めば非常に面白くなるおいしい要素を使っているというのに、このていたらくである。
特に世界観に関しては、なんだかSFでRPG作るのが面倒だからありきたりの中世の世界を持ってきましたっちゅう感じでかなり厳しい。
どのレベルまで昔の発達した技術が残っているのか、そういった説明が一切無いので、いきなりアンドロイドのキャラクターが仲間になったりする一方で、中世的な世界が大部分を占める違和感もある。
元々別RPGとして作っていたものを、後付でファンタシースターにしたのだろう。

色の塗りが古くさくなってしまった。前作の塗りの方が個人的には好きだった(前作のセーブ屋のねーちゃんは可愛かった)。

町の構造が画一的で、建物の中のマップは使い回し、2階まであるが、2階に人がいることはほとんどない。入ってみたら空家だったということも多い。探索に時間がかかってしょうがない。
必要のない階層はなくしておいて欲しい。

テクニック(魔法)にレベルが設定されていて、そのレベルをいじることが出来るシステムや、戦闘で敵が前列後列に分かれているといったオリジナリティを出そうと言う工夫は評価出来るが、
根本的に出来がよろしくないので正直面白くない。
バトルアニメーションがかなりへぼくなってしまったのにも閉口。

お金や経験値の与え方やパラメータバランスも悪く、情報や自由度の与え方も下手くそなので、かなりつまらない。
ウィンドウ周りの操作性も良くなく、不便である。預かり所は欲しかったなぁ。

目の付け所や発想は良いのに、いざ作ってみるとそれが昇華出来ていない実にセガらしいゲームである。
前作が例外だったという話もある。基本的にセガがRPG作っちゃ駄目だ。そこで結論。

面白いけど、つまらないゲーム。





[2008/05/07]
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