本気で学ぶLECで合格る日商簿記3級ポータブル


対応機種プレイステーションポータブル
発売日2010/01/21
価格4800円(UMD)/3800円(PlayStation Store)
発売元スクウェアエニックス

(c)2010 SQUARE ENIX / TAMTAM / TOKYO LEGAL MIND
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ニンテンドーDSで展開している「LECで合格る」シリーズのプレイステーションポータブル版である。
既にDSで発売されている同名タイトルとは全く内容が異なる。

このシリーズは、操作性やインターフェイスの悪さが際だっていたが、機種を変えたことで、その面での不満点は解消されている。
解像度が高く画面が広く使えることもあって、文章による解説も見やすく、一画面に入り切らなくて一々スクロールさせられていた他機種版とは快適性が段違いだ。

講義による内容の解説は、フルボイスで完全サポートされている。音声に合わせて画面に字幕も表示されていく。DS「危険物取扱」と同じ手法だ。
ただしこっちは、PSPで容量をあまり気にしなくてもいいのか、DSの「危険物」と違って、無駄なことを喋りすぎている節がある。雄弁すぎるのだ。

今回監修に当たっている講師の腕の差もおそらくはあるのだろう。文章の表示も適切なタイミングで出てこなかったり、そもそも欲しい情報が表示されなかったり、講義部分に関しては正直あんまり質は良くない。
DS「危険物」では、要点をすらすらと無駄なく喋り、テロップもそれに合わせて表示されたので、かなり学習効果が期待出来る内容だった。

というか今作は女性講師を抜擢しているからか、やたら表に出しすぎだ。モード選択したあとに、女性講師をうつした無駄な実写ムービーが入ったりする。全く持って不要。
ジャケット絵にまで出ているし。どんだけこの子押したいんだ。
完全に容姿だけで選んでないか?彼女を売りにしたいかのような。

そこで思ったのだが、ここまで講師を使ってごり押し販売したいのなら、一部のマニア層にしか受けないが、人気声優を起用した講義というのは商品力として一定の支持を得られないだろうか?
というのも、本作のフルボイスの講義は、所々聴き取りにくい箇所もあったので、現役講師よりも、講師はあくまで台本作りなどの脇役に徹してもらって、その道のプロがナレーションしてくれた方が聞き取りやすいように思う。
萌えを売りにした商品も珍しくない時代だ。下手にカジュアルを狙うぐらいなら、媚びるぐらいが話題になっていい。

講義も練習問題の質もイマイチだが、ミニゲームがやたら凝っている。レトロゲーム風のものが2本入っており、うち1本は隠し扱いだ。
最初から遊べるミニゲームは、「スパルタンX」のパロディか?
このミニゲームは、実用性には乏しいかもしれないが、ゲームとして面白い。こういうのを待っていた。クリアするとおまけムービーがみれるようになるのも嬉しい。
淡々と知識を教えるだけのゲームなら簡単に作れる。ゲームという媒体の利点を生かすことが大事なのだ。

PSPというゲーム機で作っているせいか、従来のDS版と比べ、色々と余裕のある作りに見える。今後はPSPで作っていく方が良い物が作れるのではないだろうか?そこで結論。

教育ソフトは意外とPSPの方が向いているのではと感じさせられた一本。





[2010/04/04]
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