とびだす!パズルボブル3D


対応機種ニンテンドー3DS
発売日2011/02/26
価格4980円
発売元スクウェアエニックス

(c)1994 2011 SQUARE ENIX / TAITO / ARIKA
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タイトーの業務用パズルゲーム「パズルボブル」のニンテンドー3DS版。
このタイトル名を見て、昔ハドソンがバーチャルボーイで出した「とびだせ!ぱにポン」を真っ先に思い出してしまったのは自分だけか!?

ニンテンドー3DSの3D表示に対応させているが、それ以外、例えばゲームシステムに関わる部分で、下手に冒険をしておらず、好感が持てた。
大体、新ハードで開発するさい、余計な欲が出て、完成されたシステムに取ってつけたような新要素を組み込みたがるが、敢えてぐっとこらえたのだろう。懸命な判断だ。

また、今作は、シリーズを触ったことがない人でもすんなり入っていけるように、システムをシンプルに突き詰めており、取っ付きやすさを重視している点も良い。

パズルボブルは割と面白いシリーズで、家庭用にも積極的にリリースしているのだが、出来の割に埋もれてしまっている作品である(DSやPSP版などは出ていることすらわからなかったほど宣伝も弱い)。
ゲームセンターで稼動している頃にたまたま触ったことがあったのだが、他では中々見たことのない斬新なシステムで、勢いで数回プレイしてしまったほどで、次に来たときにまたやろうと思っていたぐらいだ。
しかし、当時のゲームセンターは競争率が高く、今一つインカムが(売れているものより)冴えなかったのか、再び来たときにはこのゲームはもう撤去されてしまっていた。

今回、新ハードの発売日に合わせて開発されたこともあって、注目を浴びる機会も増えていて、ぜひとも売れて欲しいと思ったのだが、蓋を開けてみてガッカリ。心底ガッカリ。

立体表示や、核となる部分のプログラミングはしっかりしていて出来がよいのだが、とにかく作り込みが足らない。本体と同時発売であることを考慮に入れても、である。

モード数が少ない。「パズルモード(ストーリーモード)」と「チャレンジモード(エンドレスモード)」のたった2つだけ。これまでの作品では必ず対戦モードも入っていたから、今回は対戦用のプログラムを作る余裕がどうやらなかったっぽい。
同日出たゲームでも、カプコン「スーパーストリートファイター4」は3D対応の上にワイヤレス通信、Wi-Fiの両方に対応した対戦モードを付けているぐらいだから、発売時期を言い訳には出来ない。

各種モードの搭載など、作り込みさえしっかりしていたら隠れたキラータイトルという位置づけにでも立てただろうに、これならダウンロード販売で十分だ。パッケージで出してまとまった金が欲しいならもうひと踏ん張りしないと。
そこで結論。

素材がいいだけに、もったいない。





[2011/02/27]
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