クウォンタムコナンドラム 超次元量子学の問題とその解法


対応機種プレイステーション3(PlayStation Store)/Xbox360(XboxLIVE arcade)
発売日2012/07/11(Xbox360)/2012/07/24(プレイステーション3)
価格1200円(プレイステーション3)/1200マイクロソフトポイント(Xbox360)
発売元スクウェアエニックス

(c)2012 SQUARE ENIX / Airtight Games
戻る

一人称視点のパズルアクションゲーム。「Portal(ポータル)」開発スタッフが企画制作している。

「一人称視点でありながらパズル(謎解き)に特化したゲームデザイン」「シンプルで覚えることが少なく間口の広いゲームシステム」が特徴的。
ダウンロードゲームでありながら、BGMの種類の少なさ以外はパッケージゲームにひけをとらない内容で、ステージ数も多くとってあり、ボリュームもちゃんとある。

本作は次元をテーマにした3Dパズルアクションで、「ふわふわ(物体を軽くする)」「おもおも(物体を重くする)」「のろのろ(時間の流れを遅くする)」「さかさま(重力を反対にする)」という4つの機能を駆使して部屋のゴール地点を目指す。
アクション性を絡めた部分もあるものの、基本的にパズル(謎解き)がメインで、いじわるに苦しめてやろうという難しさはない。
ただ、一人称視点での狭い足場を飛び移っていくジャンプアクションは、位置が把握しづらく、ぶっちゃけ、面白くない。
ジャンプアクションがメインのステージがストレスを溜めやすく全体的に足を引っ張ってる印象があった。

このゲーム最大の弱点は、よく出来ているのだが、何より「面白そうに見えないこと」だ。
「Portal」を知っている人、かつ、そのゲームの魅力がわかってる人じゃないと、まず興味を持たないだろう。

日本版を発売するにあたっては、タイトル名を工夫して目につきやすいようにしたり、翻訳を丁寧にやって味のあるテキストを表現・再現していること等、とても頑張りが伝わってくる。
若干テキストは空回り気味なきはするが、ゆるいコミカルな感じが非常にいいあんばいで出ていて、良い物になっている。

こういうパズルゲームは一度クリアしたら終わりになりがちだが、タイムトライアルモードやネットランキングといったやりこみ要素の充実で長持ちするゲームになっている。

やや単調に感じる部分もあったのだが、ちゃんとストーリー仕立てになっていたり演出周りもきちっとできてて、ダウンロードゲームに抱きがちなチープさのない高いクオリティで出来上がっている。
丁寧に作っていてよく出来ているが、イマイチ埋もれがちなこういうゲームはつい応援したくなる。
直前のチェックポイントに戻るしかなくなってしまうといった、ハマり状態が出やすそうなゲームなのだが、しっかり考えられていてそういう事態に陥ることがないのも考えられていた作りと言える。そこで結論。

隠れた良作(ある種の人にとっては隠れてないゲームではあるが)。





[2012/07/14-2012/09/17]
戻る

inserted by FC2 system