レイジレーサー


対応機種プレイステーション
発売日1996/12/03
価格5800円
発売元ナムコ

(c)1996 NAMCO
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最高にイカしたテクノサウンドを聴きながら、アクセル全開で道を駆け抜ける、リッジシリーズの第3弾は家庭用オリジナルでの登場となった。
今回はリッジの冠を外し、かつ、家庭用オリジナルということもあって、システムにも色々と冒険の跡が見られる本作。
果たしてどのような内容に変革したのか?

前作と比べるとグラフィックが別次元とも言えるほどの進化を果たしており、全体的に漂うシックな雰囲気がおしゃれでテクスチャの質感とか、ついでに言うと車の挙動などもかなりリアルになった。
それもそのはず、前作は本体同時発売(ローンチタイトル)に合わせた開発だった。今回は時が経ち、ハードウェアの性能を更に引き出した作りとなっていてもおかしくはない。
ちなみにここで言う前作というのは、もちろんリッジレーサーレボリューションのことではあるが、これは1作目のリッジレーサーをベースにしたマイナーチェンジ作品なので、基本システムはリッジレーサーのものであるため、このように書いた。

ナムコの作るレースゲームということもあり、出来がかなりいいというのはもう言うまでもなくそうなのだが、少々納得の行かなかった部分が一つある。
それは、リッジシリーズお馴染みのドリフト走行で、今作ではドリフト時にかなり減速してしまう。そのため、リッジでは切っても切れないドリフト走行の独特の疾走感があまり楽しめなかった点である。
また、ゲームバランスもシビアな方で、グランプリの終盤なんかはかなり苦戦を強いられ、「この調子で完全クリアなんて出来るのか?」などと心配になってしまったほどだった。
もう少し、難易度を落とすぐらいがちょうどよかったのではないかと思う。

アップダウンの激しいコースや、車のチューンナップ、車の購入など、家庭用向けのゲームとして開発したこともあって意欲的な要素が次々と導入されており、結構楽しめる。
コース数が少な目(4つ+逆走4つの計8つ)なのが気になるが、どれもがロングコースとなっているのでボリューム的にも満足行く内容になっているかと思う。

リッジレーサー3ではなく、レイジレーサーと名前を変えたのは、家庭用向けに作るため数々の実験要素を入れる関係で、保険をかけたためと思われるが、結果的にはその殆どが成功していて、
これならリッジ3の名前で出しても問題なかったのではないかと思う。
リッジの名前を外して、売上が落ちたとかそんなことはなく、むしろかなり売れている方なので、多くの人にリッジシリーズの新作として受け入れられていたのではないだろうか。
ドリフトが気持ちよくないとか気になるところはあるにはあるが、やっぱり変わらず面白いし。少なくとも大きく外すようなことはしてない。

リッジシリーズ(といってよいのかわからんが)は新たな領域に突入した。記念すべき作品。





[2020/03/22]
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