続編を発売するにおいて、前作の煩雑で余計だった要素を捨て去って コンセプトがきっちり明確になった。非常に良い改善点だ。 まず、操作キャラがヒーロー側3人+ダーク側3人の計6人になった。 人数的にはたいした変わらないように思うかもしれないが、 前作の1キャラ、ワンゲームではなく、 ヒーロー側ソニック(ダーク側シャドウ)の疾走ステージ テイルス(エッグマン)のロックオンステージ ナックルズ(名前失念)の捜し物ステージ ステージコンセプトがこの3つに絞って作られている。 そのため、一つ一つが丁寧に練り込まれている。 前作は、とにかく何でもかんでも詰め込んだ関係で どれもが中途半端な出来だった。 そして大きいのがポリゴン数を減らし60フレーム固定にした点。 これの関係で、全体的に動きに躍動感が出て、迫力が増している。 特にソニックステージでは、ウリである疾走感を堪能できるようになり非常に良い。 無駄だった町エリアも無くなった。 イベントムービーが終わったらすぐにステージにはいることが出来る。 テンポが阻害されず良い。 ストーリーも一本化されている。 前作のようにそれぞれのキャラから見た視点で描かれたストーリーではない。 これは、マンネリを引き起こしていただけだった。 ステージの構成が、完全に一本道に割り切って作られている。 前作では変に3Dであることを意識したギミックが多数存在していて それが面倒くささを引き出して逆効果になっていた。 ソニックステージでは、こなれてきたのか3Dの立体感を生かした構造になっており 3Dならではの疾走感を感じられる作りになっている点に好感が持てた。 全体的に大味だった前作だったが、2では、かなり繊細な操作を要求される職人的ゲームになっている。 それに合わせてカメラ周りや操作性も改善され、非常に動かしやすいゲームになった。 エムブレム集めも健在で、全部集めることでメガドラ版1の1ステージがポリゴンで再現されたステージを遊ぶことが出来るようになる。 しかし、前作もそうであったように、やり込んでいくとかなりマニアックなゲームであることに気付く。 2は前作を遙かに上回る難しさを誇る。 エムブレムコンプリートは並のやり込みでは達成できない。 個人的に不親切だと思ったのは、チャオを呼び出す笛のようなアイテムを取らないと エムブレム集めに大きな支障を来すような構造になっているところだ。 また、アイテムを取ることで新たなアクションを使えるようになるのだが、 この入手したアイテムの一覧が参照できるようにして欲しかった。 暫くぶりにプレイするとどこまで進めていたのかが分からなくなる。 公式サイトではかなり込み入ったところまでヒントが示されているだけに、 それを見ることを前提にした難易度にしているのだろう。 今回も非難囂々だったチャオ育成があり、相変わらず不満点は直されていない。 GC版では直っているらしい。 チュートリアルがついていくらか親切になった程度だ。 無駄に多く出来の悪いミニゲームも減り、 エフェクトや操作性といった部分も大幅に改善された。 ストーリーパートでのストーリー、クリア後のエムブレム集めと、楽しみどころもきっちり絞り込まれており かなりクオリティは向上している。 しかし残念なのは、前作辺りから、どうやら低年齢層向けに作り出している点だ。 メガドライブ時代は、ひたすらクールな路線だったのに、 どうやらDC辺りからキャラゲー的な様相を呈してきている。 これも悪くはないのだが、 俺が小さかった頃は、こんな子供を意識した作りじゃなくとも ソニックに魅了されて遊んでいただけに、 勿体ない気がしてならない。