対応機種 | スーパーファミコン |
発売日 | 1992/07/23 |
価格 | 8300円 |
発売元 | ナムコ |
「ワルキューレの冒険」に出てくるサンドラを主人公にした横アクション。
なぜこんな魅力のないキャラをわざわざ主役に持ってきたのかがよくわからない。
これといってこのキャラならではの面白いアクションがあるわけでもなし、まるでファミコンブームを過ぎてもなお高橋名人を使い続けるハドソン並の愚かさだ。
アクションだが、テキストやストーリーに力が入っている。幕間デモの作画レベルはよく出来ていて、クオリティが高い。
しかし、アクションゲームとしては、間が悪いところでテキストのイベントが入ってきて、テンポを悪くしている。
ところどころ二択の選択肢で選ばせたりするが、話が分岐するわけでもなく、間違った選択をするとバッドエンドになるのは、蛇足でしか無い。同じ選択をやたら何度も迫るのも好きになれない。
スーパーファミコンの特殊機能を全く使っておらず、音、映像ともに非常にチープでレベルが低い。ファミコンに毛が生えた程度のプログラムレベルで、のめりこめない。効果音は完全にファミコンレベル。
思うにナムコはあまりスーパーファミコンに力が入っていないのではないだろうか?PCエンジンではハードの限界に挑んだ移植作品の数々が印象深いのに、SFCに関してはあまり面白いものを作ってこない。
一発当たるとアウトなことも含め、死んで覚えていくタイプのゲーム。
それは構わないのだが、見た目のメルヘンタッチとは裏腹に、いかにプレイヤーを引っ掛けようかということしか考えてない悪質なステージ構造にははっきりいってゲンナリする。
元々、「ワルキューレの冒険」はそんなゲームであったが、SFC時代にもなって、今更ファミコン時代の「いかにプレイヤーを苦しめるか!?」というゲームデザインは、時代錯誤を感じさせる。
パスワードコンティニューだが、わざわざご丁寧にゲームオーバーの回数を記憶するために、パスワードが複雑になっていて記録しづらい。アイコンを使うのではなく、素直に文字入力形式の方がはっきりいって楽。
ちなみに、ゲームオーバーの回数がゲーム展開に影響をおよぼすことはない。誤解を招くのだから、いちいちカウントするのは辞めたほうがいいのに。
操作性は独特で、毛色の変わったアクションが多いが、高いところから落ちたり大きなアクションをした後などピヨって操作不能になる機会が多く、ストレスが溜まりやすい。素のジャンプ力が低く溜めジャンプを多用させられるのも駄目だ。
謎解き要素もあるが、寧ろそれ以外の部分でも、パズルゲームのような構成になっていて、攻略すること自体が謎掛けになっている。そのため、相当な根性がないとゲームをクリアすることは困難と言える。
プレイヤーに苦労ばかり強いる割に、敵を倒す爽快感やステージ演出に魅力がなく、見返りが一切見られない辛いゲームである。そこで結論。
あらゆる部分が時代遅れなゲーム。