聖剣伝説3


聖剣シリーズ3作目であるが、またしてもシステムがリニューアルされてしまって
シリーズならではの面白さや伝統と言った物が無く、落ち着きが無い。

前作のようにRPGもアクションも、両方入れてみたという欲張りな物では無く
本作ではRPG要素に特化した作りになっている。

一応、前作のようにフィールドを動き回って敵を倒す形はそのままだが、
戦闘時には移動速度が極端に落ち、敵を避けて攻撃するというようなことは一切出来なくなった。
敵と味方が密集して殴り合うという、なんだかアクションRPGである必然性も何も無いような気もするが
シリーズ中では一番無難なスタイルではないかと思う。

前作ではやたら溜め時間が長く使うのが億劫だった必殺技が
今回は攻撃を当ててゲージを溜めることで使うことが出来るようになった。
そのため、本作では積極的に必殺技を放てるようになった。
この必殺技のエフェクトも、短めで、その割に派手で強く、なかなか良い。

聖剣シリーズは、どうにもRPGとアクションの要素を両立させようと毎回苦心しているが
本作のようにはっきりRPG寄りに作られている方が遊びやすく好感が持てる。

今回も3人パーティであるが、
障害物に引っ掛かって立ち往生や、無駄に長い硬直時間などの
初歩的なポカは全て取り除かれている。

また、魅力に乏しかったパーティキャラも
結城信輝にキャラクターデザインさせ、各々の性格設定も練り込まれており、
非常に魅力的なキャラばかりになった。
ちょっと美形キャラに頼り気味の感もするが、ご愛敬。

本作では、6人のキャラの中から好きな3人を選んでゲームを進めることになる。
最初に選んだ主人公によって要所要所でのストーリーが異なったりラスボスが違ってくるなどの
ストーリー分岐を取り入れている。
基本的に一本道なのだが、ラスボスが大きく3体に分かれるため、
それに合わせて、もう少し合間合間の展開に変化を盛り込んで欲しかった。
せっかくラスボスを3体も用意しているのにこれでは勿体ない。

前述のパーティキャラ選択の他に、要所要所で行われるクラスチェンジに幅を持たせており、
プレイヤーごとに全く異なる展開を見せる点は非常に評価したい。
熟練度は無くなってしまったが、レベルアップ時に好きな能力を一つだけ上げることが出来るのだが
困ったことに力を優先的に上げないと敵の強さに着いていけないのには参った。
それでいて、ゲーム終盤になってくると、クラスごとにステータスの限界値が設定されており
全てが限界に達してしまうとレベルが上がる利点が全く無くなってしまう。困った物だ。

仕様上、マップ切り替えが頻繁で迷いやすい。
また、HPの消耗が激しく、回復魔法の使えるキャラを入れておかないと
結構な飢餓感を味わわされる。
当然ながら、パーティの組み合わせによっては回復魔法が使えない構成になることも珍しくなく
希に劣悪な構成になってしまうと、偉い難しくなってしまうこともある。
ここら辺、下手な自由度が裏目に出てしまった。
ただ、もう少し回復魔法の使えるキャラ(クラス)を増やしても良かったように思う。
あまりに少なすぎるのである。
また、後半の神獣戦では、リースのステータス増減魔法がないと手に負えない。

グラフィックは同社の「クロノトリガー」をさらに綺麗にした感じで、
SFCではこれ以上の映像は無理ではないかと言うほどのクオリティを誇る。
中でも、画面の半分以上を占拠する巨大なボス戦は迫力満点で
処理落ち一切無しでよくあそこまでSFCで表現出来た物だと感心してしまうほど。

音楽は、前作とは全く方向性が違ってしまったが、これもこれでコミカルで良い。
前作では、重低音関係が弱く貧弱であったが、本作ではそこら辺にも力を入れている(ちょっと五月蠅い感じはするが)
全体的にノリも良く、聴いていて飽きない。

メニュー画面でのレスポンスと処理がやたら重いのが気になったが、他は気になるところは見られない。
当時のスクウェアらしく、視覚的部分だけは異常にクオリティが高く、相当な凄みを感じる。

俺はキャラ関係はあまり気にしない人間なのだが、イベント時の台詞や戦闘時の立ち回りなど
嫌でも各々の個性を感じさせられてしまう作りであるし、表現の仕方が上手である。

原作物ではないが、キャラゲーとしてのツボを押さえた作りになっている。
ここら辺、バンダイ辺りにでも見習って欲しいゲームだ。




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