対応機種 | ゲームボーイ |
発売日 | 1991/06/28 |
価格 | 4800円 |
発売元 | スクウェア |
画面切り替え式でトップビューのアクションRPG。早い話が、スクウェア版ゼルダの伝説。
この会社はアクションゲームのような動的なプログラミングは苦手なのか、ゲームボーイであることをさっぴいてもかなりお粗末なプログラミングである(というかそれ以外も全般、雑な作りで褒められた出来ではないのだが)。
しかし、システム面でその弱さを補おうという努力が垣間見えており、そしてそれが成功している稀な例ではないだろうか。
何もしていない間、画面下のメーターが溜まっていき、メーターが溜まっている状態で攻撃するとより高い一撃ダメージを与えられる。最大まで溜まった状態で攻撃すると必殺技が出せる。
メーターの上がり方は、キャラクターのステータスで変化するので、レベルアップすればするほど強化される。
武器の種類が多く、多彩である。
剣、斧、槍、鎌、フレイル、モーニングスターなど、それぞれに特徴がある。斧で木を切って道を開いたり、モーニングスターで壁を破壊するなど、アドベンチャー的アプローチも積極的に計っており、面白い。
他にも、魔法も同様に存在する。
まあなんというか、一言で言うならスクウェアっぽいゲームだ。レベルアップが早く、テンポ良く遊べて、爽快感がある。
ゲームボーイでありながらストーリー色が強く、頑張ってドラマティックさを演出しているところも凄くいい。
ゲームとして冷静に見た場合、ゲームバランスはめちゃくちゃだし、鍵を開けた扉や壊した壁の初歩的なフラグ管理すら出来ておらず、「どーなってんだ!?」と言いたくなるシロモノだが、この会社お得意の物語性やビジュアルでそれをカバーしている。
この手のゼルダライクなゲームは他社から沢山出ているが、そのなかでは割と遊べるほうだろう。その点、全てにおいて無難だけど、個性がなくつまらなかったハドソン「ニュートピア」は、芸がなく、もっとはっちゃけろ!!と言いたくなる。そこで結論。
粗雑な作りだが、悪くない作品。