シムシティー


PCで発売され、一時期ブームとなったシムシティーのSFC移植版。

町の市長になり、人口増加のために都市開発に専念する本格派シミュレーションゲーム。

様々なメディアに移植されていったが、SFC版はその中でも抜群のクオリティを秘めている。
SFCに移植するに当たって、低年齢層にも遊べるように配慮した、かなりポップでライトな見た目と
洗練されたインターフェースは流石任天堂と言わざるを得ない
(確か宮本茂が開発に携わっていたような覚えがあるのだが、なにぶんスタッフロールが無いので確認出来ない)

ナビゲーションキャラのDr.ライトが追加され、
相談することが出来たり(あまり当てにならないが)、
イベントが起こった時にはDr.ライトがコミカルな仕草で登場してくれる。
比較的高年齢向けでお堅いイメージのあるシムシティーだが、SFC版はそんなことは全く無く
非常に取っつきやすい雰囲気になっている。
よくここまでてこ入れ出来たものだ、と思う。

SFCオリジナルのシナリオモードもあり、
ラスベガスにUFO襲来というユニークな物もある(因みにUFOが見られるのはラスベガスの隠しシナリオのみである)
ある程度やり込んだプレイヤーならば、是非問題点の多い都市を期間内に解決させるシナリオモードに
挑戦してみて欲しい。

致命的な欠点としてあげられるのが、データロード時に
全世帯が停電状態からスタートする点。
発電所から、電力が到達するところまではセーブされていないようだ。
これは非常に致命的で、時間を止めておかないと、開始時にガクッと人口が減ってしまう。困った物だ。
あと、これはしょうがないことなのだが、シナリオモードや通常モードなど、色々なモードが充実しているのに
セーブ出来る箇所がたったの2つしか無い点。
せめて4つぐらいは欲しかった。
音楽もついているのだが、シティーとキャピタルの音楽がちょっと寂しい。
あるのか無いのか分からないぐらい無音状態に近く、眠気を誘う。
この辺りからなかなか上手く人口が増えなくなってくるので、ゲーム中盤から後半は殆ど
この状態で過ごすだけに何とかして欲しかった。
また、シムシティーオリジナル版からの物だと思うのだが、
最終的に線路が交通手段の足になってしまう(せざるを得ない状況になる)のは違和感を覚えるのと、
最終目的の人口50万を目指すにはある1、2個のマップ以外では区画の狭さから達成が絶対に無理なのも気になった。
最初のマップ選択の際のマップ参照もやたらと時間のかかる物になっており、ここら辺のテンポが悪い。困ったものである。

とはいえ、数あるシムシティーの中でも間違いなく最高傑作である。
これほどまでに遊びやすいシムシティーは見たことが無い。




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