スーパーマリオギャラクシー


対応機種Wii
発売日2007/11/01
価格5800円
発売元任天堂

(c)2007 Nintendo
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3Dマリオの続編がゲームキューブ「スーパーマリオサンシャイン」から実に5年ぶりに発売された。
Wiiリモコンの特性を生かした操作と重力をテーマにした斬新なゲームシステムが特徴的。

宮本茂は「バグが出るかも…」と話していたが、恐ろしく手堅い作りである。
ゲーム内容は、マリオ64やマリオサンシャインと同じ系譜で、ステージ内にいくつかちりばめられたパワースターをアドベンチャーゲームのように与えられた目的に沿って行動して入手していく形式。
規定数集めると新たなステージが遊べたり、最終ステージが出現する。

1ステージの構成が変わっていて、これまでの箱庭タイプから、大小様々な小惑星を連ねたステージになっている。
足場のないところに落ちたと思っても、引力でその星の裏側に回ったり、場所によって重力がめちゃくちゃになっていて、真上に重力がある状態で進まなければならない場所があったり、なかなかありそうでなかった面白いゲームである(2Dアクションでもこの手のシチュエーションはわずかしか無かった)。
ステージ内で離れた惑星に移動する時にはスターの力を借りて移動する。このときの滑空感がまた気持ちいい。

マリオサンシャインではどちらかというとアドベンチャーの要素が強くて、時たまアクション要素を思い切り求められる感じだったが、この辺り本作では、3Dマリオの立ち位置がわかってきた感じだ。
基本的に選択した(1ステージで複数ある)パワースターごとに一本道になるように作られていて、時折2Dアクションのようなシーンも用意されている。
こんな感じで、3Dアクションゲーム特有の煩わしさが排除され、純粋なアクションゲームとしてテンポも良く気持ちよく遊べる配慮が心地よい。
今回ライフが3で、回復出来る機会も少ないせいで、バランスも厳しすぎず易しすぎずのあたりにあり、とても良く出来ている。
そしてさすが任天堂といえる、「それは知らなかった」というやられ方が出てこない丁寧な作りにも感動する。

操作形態は、ヌンチャクスタイルで、たまにリモコンをひねったり、立てて使うことがある。
基本的にセンサーバーを使う操作は少ないが、画面上にはポインタが表示されており、配置されているスターピース(今作ではこれがコインに近い)に合わせることで取得出来たり、それを敵に向けて撃つことも出来る。
Wii用タイトルは、どうしてもセンサーを使わせる遊びに目が行きがちだが、本作はそういう無理矢理さがなく、自然とWii向きの操作性がとけ込んでいる。
あの「ゼルダ」ですら、剣を振る動作に多少の押しつけがましさを感じたので(同発タイトルなのでしょうがなかったろう)、そろそろ任天堂もWiiの扱いがこなれてきた感じがする。

一人で遊ぶジャンルだが、アシストプレイという要素もある。
これは2Pがポインタで、画面上の敵の動きを止めたり、先ほど出てきたスターピースを敵にぶつけて攻撃したりと、メインプレイヤーの補佐的な役割を持たせている。
逆に邪魔をしたりということが出来るあたり、遊び心がわかっている感じだ。

ビジュアル面も相当進化しており、ふさふさなキャラクターに、マリオなんかテッカテカである。
全体的にきらびやかで、音関係もそれにあわせて聴いているだけで心地よくなる空気が良い。

さりげなく新鮮味を持たせ、普通に良くできたゲームで、口を挟む余地がない。
強いて言えば、マリオ64から10年経って、骨格の部分での目新しさが無い点が惜しいと言えば惜しい。
そこで結論。

やっぱりマリオは面白い。





[2007/11/05]
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