対応機種 | Wii(Wii Ware) |
発売日 | 2009/12/22 |
価格 | 1000円 |
発売元 | スクウェアエニックス |
暗闇に包まれた学校から脱出を試みる3Dパズルアクション。北米からの輸入作品である。
ヌンチャクでキャラクタを操作し、Wiiリモコンのポインタで懐中電灯を照らす。
真っ暗な一画面の部屋を、明かりを付けて行動範囲を広げ、ゴールまでの道を作り上げていく。
暗いところに足を踏み入れると、即ゲームオーバー。
電気スタンドや、パソコン、テレビ、窓からの明かりや各種アイテムを使って脱出をはかる。
ゲーム性は脱出ゲームに近い。しかし、ボスと対決するステージなどもあり、反射神経を求められるシーンも多い。
一画面のステージを上から見下ろしただけなのに、フルポリゴンで描かれている。主観視点にも出来て、パチンコを撃つ時などに使えるし、暗闇の緊張感や臨場感は良く出ているのだが、
ゲーム的には2Dでもまったく問題ないスタンスである。
光の当たってない部分は真っ暗で、懐中電灯で照らさないと何があるかわからない。その懐中電灯もずっと使えるわけではなくバッテリーが切れると、リモコンを振ってチャージする必要がある。
これでは、どのように攻略するかプランを練ることがやりにくい。薄暗がりにして、大まかに何があるかわかる程度が丁度良かったと言える。
操作性に関しては、たかだかこの程度のゲームに色々な操作を付けすぎるという印象がある。徹底的にシンプルに突き詰める方がゲームとして引き締まったように思う。
リモコンを振るとかスライドさせるとか、ただ1アクションの過程に過ぎず、必然性を感じない。
キャラクターデザインも気色悪い。というか気持ち悪い。ホラーゲームということで、おどろおどろしいデザインにしたのだろうが、なんの魅力も感じられない。
全30ステージで、クリア後にはハードモードが追加されたり、操作キャラクタが増える、また、マルチエンディングなど、ゲームとしての幅を出そうという努力は評価出来る。
しかしどれもが小手先の対応に過ぎず、ボリューム不足を解消するための根本的な解決策にはなってないように思う。
結局、何度もトライしてパターンを作っていく覚えゲーの要素が強く、また、その繰り返しに楽しさを見いだせるゲームではなかった。
そして覚えゲーなので、マルチエンディングのGOODエンド条件を満たすのも比較的簡単で、あって無いようなシステムといえる。
特に、暗がりのグラフィックと陰鬱で種類の少ないBGMがゲームのやる気を削いでいく。
フルポリゴンで描かれた豪華なフリーゲームといった感じで、今ひとつパンチにかける作品である。少なくともこれで1000円は高い。そこで結論。
着地点を見誤ったゲーム。