みんなでスペランカーZ


対応機種プレイステーション4(PlayStation Store)
発売日2015/03/19
価格0円
発売元スクウェアエニックス

(c)1983-2015 SQUARE ENIX / Tozai Games / Timothy G. Martin
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「みんなでスペランカー」が基本無料のゲームとなってプレイステーション4で登場だ!!
最大6人までのネットワーク協力プレイに対応し、スコアランキング機能も用意されている。

サイドビューのアクションだが、キャラクター、フィールド、全てフルポリゴンで描かれており、映像水準もそれなりに高い。

全50ステージで、1ステージを結構長めに作っており、なかなかボリュームがある(50面の段階ではストーリーも未完結っぽい歯切れの悪さで、ステージは今後追加されるようである)。
ギミックの種類も多彩で、グラフィックの綺麗さも相まって、これだけの水準のゲームが無料で遊べるというのだから驚きである。

気になるゲームバランスだが、最弱主人公で有名な「スペランカー」本来の持ち味を残しつつ、丁寧に作られた“覚えゲー”となっており、理不尽さを感じさせる部分は全くない。
コンティニューにはゲーム内コインを必要とするが、クリアするだけなら、無料配布されるコインだけで十分すぎるぐらいだ。
逆に、手慣れたプレイヤーなら、ノーコンティニューでもしっかり遊べるような骨太なバランスになっている。

基本無料のゲームとなったことで、継続的にプレイしてもらうようなゲームデザインを目指している。
ログインボーナスや、期間限定イベントの開催など、最近のフリートゥプレイのゲームでは定番のものが入っている。

最も大きい要素として、ステージ上に置かれた石版のカケラを集めて、石版を完成させることで、入手できる装備品収集である。
見た目以外には付加要素のないオシャレ装備から、キャラクターを強化するレアな装備品まで、沢山の種類が用意されている。
特別な効果を持った装備品は、さらに素材を使って強化することも出来る。

しかし、果たしてこれはどうやって採算を取るのか?と、首を傾げる内容となっており、正直な話、運営が成り立つのか心配になってくるほどだ。

基本無料でありながら、いわゆるスタミナ制ではない良心的な作りである。
つまり、特に追加投資しなくても、いくらでも遊び続けることが出来るため、わざわざ課金しなくても...という結論に至ってしまう。
無課金でも、ゲーム内コインが結構な量配布されるので、やはりちょっと遊ぶぶんには不自由しないようになっている。
ただ、レアアイテムは課金アイテムを使わないと本当に中々出ない(アイテムを使わないとほとんどが星1アイテムしか出ない)。当然だが渋い確率になっているが、お金をわざわざ払ってまで揃えたいというほどでもない。

そして最も致命的な点として、サイドビューのアクションゲームに、レアアイテム収集のリプレイ性をもたせるのはかなり難しいように感じる。
それも、かなり古風な、ファミコン時代の地味で爽快感のないストイックなアクションゲームを、繰り返しプレイするというのは、正直言って苦痛というか、イマイチ食い合せが悪いのは否定出来ない。
そこに、オンラインマルチプレイの要素を取り入れたとしても、自由に動き回れないストレスや、単調さは否めない。

集めるアイテムも決して魅力的とはいえず、どの要素も、「みんなでスペランカー」を基本無料のフォーマットで出すために、無理矢理ねじ込んだような感が漂っている。

今どき、マルチプレイを売りにしたゲームを売り切り型で出しても厳しいだろうということで、基本無料路線に舵を切ったのが本作なのだろう。
それにPS4の場合、オンラインプレイをするにはPSプラスの月額課金をしなければそもそも利用できない厳しい事情がある。
(一人で遊ぶ場合はPSプラスにする必要はない。オンラインマルチプレイの機能を使う場合はPSプラスにしていなければならない)

個人的には、この無駄に力んだ作りは歓迎したいところなのだが、同時に、なんかちょっと違うのでは...?という印象も受けてしまった。
嫌いではないのだが、昔気質のアクションゲームは、やはり、昔ながらの売り切り型のほうが適しているように感じる。色々模索した上でこのような形になったのだろう。そこで結論。

基本無料らしからぬ良心的なゲーム。





[2015/04/02]
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