対応機種 | Xbox360 |
発売日 | 2010/07/29 |
価格 | 7980円 |
発売元 | スクウェアエニックス |
「スプリームコマンダー2」は海外では人気ジャンルである本格派リアルタイムストラテジー(以下RTS)で、宇宙を舞台に陸海空様々な種類と大勢のユニット(ロボット)が一斉にぶつかり合う大規模タイプの作品である。
1はPC版のみで日本国内では発売すらされなかったが、続編である2は、Xbox360にも移植されている。
このジャンルは、時間が止まることなく常に流れているため、沢山のパラメーターと状況を瞬時に把握し、手早く次の一手を打たなくてはならない。
大量の情報を素早く処理するゲーム性から、主にパソコン向けに開発されるのが主流となっている。
コンシューマーゲーム機でも、親しみやすいキャラクタにしてみたり、システムを簡略化したり、コマンド入力時は時間を止めることが出来るようにするなどの工夫を施したものがいくつか出ており、ヒット商品も中にはある。
が、本家本元のRTSとそれを比べれば、まるで別物だ。
本作は、キャンペーンモード(ストーリーモード)全18ステージ(チュートリアルステージを含めると全20面)がRTSのゲームシステムを理解させるガイダンス的役割を果たしており、楽しみながら遊び方を理解していける。
ストーリーも海外物にしては割と凝っていて純粋に面白く感じた。ただし国産のゲームのようにムービーなど語りはほとんど無いので、その路線を期待するなら注意が必要。
難易度は高すぎず低すぎずといったあたりで、それでも納得がいかない場合は、難易度変更で、物足りない人はハード、辛い人ならイージーに変更して遊べる。
まず、RTSの基礎的な生産や研究といった構造的な部分から始まり、中盤以降は、膨大な種類のユニットの性能を理解させるためのステージ構成になっている。
このへんのレベルデザインが非常にうまい。個人的にはかなり古いがPC-E「ネクタリス」を思い出した。ステージ自体も奇抜なものばかりで楽しいし、ゲーム後半には超大型兵器が使えたり、非常にバリエーション豊かである。
どうやってゲームを進めればよいか、ある程度指針は与えてくれるが、教えてくれなかったりもする。身体で覚えろといった感じで好感が持てた。
この手のゲームは、マウスでの操作が最も相性が良いが、Xbox360版では、コントローラーでも遜色なく操作出来るように頑張っている。
独特の操作性で、最初こそ辛いものの慣れれば問題なく遊べる。しかし、やはり環境が環境だけに限界があり、煩雑な部分はある。
ただ、プログラムの作りが甘いのか一部の操作を受け付けないことがあったのが気になった。特にやりづらかったのが輸送機でユニットを輸送する操作である。乗せようと思っても思ったように乗ってくれない。
やり方が悪いのかと説明書を何度も見返す。書いてある通りにやっても上手くいかない。というか説明書の説明が全体的に不親切であるように感じた。
公式サイトのスクリーンショットは、かなり綺麗だが、実際ゲームプレイ時にはその恩恵はほとんど受けられない。映像は60フレームで滑らかに動き、カメラをズームアップさせてみると、
迫力あるバトルを繰り広げており、きちんと描画されていることがわかるのだが、それを楽しむ機会は残念ながらあまりない。実に勿体無いゲームと言える。
勿論(これがメインとも言えるが)オンラインを介した対戦プレイモードも搭載されていて、世界中の強者と戦える。
翻訳に違和感を感じるところは一切なく、音声は英語のみ。ローカライズ部分は特に問題はない。
日本ではシミュレーションゲーム=じっくり考えて遊ぶターン制のものを好まれている傾向があるので、RTSとしてはいくら良く出来たゲームだとしても、受け入れられないだろう。
そして、わざわざXbox360で遊ぶよりもPC版でマウス操作で遊んだほうが快適だと思う。推奨スペックもそんなに高いわけではないし。
そこで結論。
なぜわざわざXbox360版を出したのか?