シャイニング・ウィズダム


対応機種セガサターン
発売日1995/08/11
価格5800円
発売元セガ

(c)1995 SEGA / SONIC
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メガドライブでは看板タイトルとなった「シャイニング」シリーズの、セガサターン第一弾。
セガサターンの性能を活かした、「ゼルダ」タイプのアクションロールプレイングで登場だ!

“叩いて強くなる”をウリ文句で軸に据えられた「連打システム」の無理矢理感が凄まじい。
移動速度を加速させるだけで連打が求められ、それ以外にも、何か攻撃アクションを行う際にも、連打を必要とする。
とにかく、連打を促されるゲームデザインが、かなり無理があり、プレイヤーに無駄な負担をかけてしまっている。

問題はシステムの失態だけではない。

根幹のアクションRPGとしての出来も悪く、まさにセガサターン普及のための、突貫工事で作ったという名残がそこかしこに見られる。
バグの多さ、当たり判定の調整不足、ゲーム全体の構成の悪さなど、挙げていくとキリがない。

特に、謎解きのバランスが悪く、ヒントの与え方と解法がイマイチで、難しい謎が解けても達成感がない。
また、テキストが説明的な文章で、キャラクターの台詞を読んでいるというよりは、地の文を読まされているという回りくどい文体が、非常に気になる。
一体どうやったらこんな文章(言葉選び)になるんだ!?という感じで、まともに読めたものではない。

夏商戦には出したかったのか、相当スケジュールが厳しかったのだろう。

ただ一方で、ハードがセガサターンということもあり、画像処理に関しては見所が結構ある。
データ量のある大きめのマップもディスクアクセスが軽快でCD-ROMである感覚が全くない。
また、キャラクターのスプライトは、レンダリングCGのキャラからパターンを取り込んでいるため、従来機のドットキャラクターに比べて、驚くほどの滑らかさで動く。
この辺の処理を軽々しく実行できるのは、さすが次世代機セガサターンといったところだろう。

しかし、ゲームとしてはまだまだ作り込みが甘く、未完成品といった内容は軽視できない。そこで結論。

ハード立ち上げ初期にありがちな迷走作。





[2017/03/06]
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