まじかる☆タルるートくん MAGIC ADVENTURE


対応機種スーパーファミコン
発売日1992/03/28
価格8000円
発売元バンダイ

(c)1992 BANDAI / TATSUYA EGAWA / SHUEISHA / TOEI ANIMATION
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ファミコンやゲームボーイで既に発売されている週刊少年ジャンプの人気漫画「まじかる☆タルるートくん」のスーパーファミコン版。

ゲーム内容は、おおむねファミコン版を継承した物となっている。エリアマップがあり、そこからステージを選択する「マリオ」タイプの横スクロールアクションだ。

スーパーファミコンになったことで、表現力が大幅にアップしているのが特徴的。特にグラフィックはかなり綺麗になった(当たり前だが)。

「スーパーマリオブラザーズ」を意識して作られており、オリジナリティに欠けるものの安定した出来映えである。
ステージ上にあるたこ焼きを食べることで、ステージクリアー後にアイテムと交換出来る。たこ焼きはお金のような役割を果たしているのだ(設定的に少々無理があるのだが仕方がない)。

このアイテムは、いわゆる切り札的なもので、ステージ中にセレクトボタンを押すことでいつでも使用出来る。
が、一部のステージでは使えなかったりする。大抵そういう面に限って難しかったりするし。それじゃ意味ないでしょーが!へこー。

このたこ焼きは、足場にもなり、食べずに足場として利用することも出来る。しかし、食べてしまうと足場が無くなってしまう。この発想は面白い。
攻撃手段は、舌で攻撃するのだが、上下左右好きな方向に攻撃出来るが、リーチが極端に短く、かなり近づかないと攻撃出来ない。そのくせ、一度触れただけでワンミスとなってしまう。これはさすがに厳しすぎる。
こういった性能なら、ライフ制でも良いぐらいだと思う。

ステージ構成がスペックに縛られることなく作れるようになったためか、バリエーションが豊富になりマップも広がりを見せる。
しかし、進行方向がわかりづらかったり、画面外の敵に不意に当たってやられてしまうなど、配置やギミックのバランスが良くない。
拡大縮小回転機能を使ったステージも見受けられるが、使い方が直球的で捻りが無く、上手に活用出来ているとは言い難い。
ゲーム後半の嫌らしいステージ内容といい、荒削りな部分が気になった。

マップ上には主にトランプを使ったミニゲームを挑んでくるキャラが道をふさいでいたりするが、原作の登場キャラクターを無理矢理出すためのものにしか感じられなかった。
わざわざサブゲームのプログラムを組む点は評価したいが、必然性は無い。

敵キャラが小さかったり全体的に演出がチープだったりと、スーパーファミコンのゲームというより、ファミコンの延長上で作られたゲームという感じで、今ひとつ地味だ。単に開発の力量が足りなかったのだろう。
それでも、力業で作っているわけで、ファミコン版よりは断然良くなっているが。

バンダイの版権ゲームにしては、割と安定した完成度を持つゲームとは思う(タルるートのゲームはゲームとの相性も良いのかゲームとして見てもそこそこといった感じだ)。しかし、まだまだ改善点も多いのも事実。そこで結論。

本職には劣るが、安定株。





[2009/05/08]
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