天外魔境 第四の黙示録


対応機種セガサターン
発売日1997/01/14
価格6800円
発売元ハドソン

(c)1989 1997 HUDSON SOFT / RED
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舞台をジパングからアメリカに移し、新たな伝説が幕を開ける。
ハドソンと広井王子率いるレッドカンパニーとの強力タッグによる作品「天外魔境」がセガサターンに上陸!!

ゲームとしては、これといって特徴のないストーリー主導型のオーソドックスなRPGだ。
簡単に本作ならではの特徴を書くと、シンボルエンカウントを採用していること、敵を倒してもお金ではなく素材を落とし、それをハンターズギルドに売ることでお金を手に入れる。
SFC「天外魔境ZERO」から引き続きパーソナルライブゲームシステム(PLGS)を採用しており、本体の時計機能と連動してイベントが変化すると言ったところだ。

PLGSは、「天外魔境ZERO」ではかなり前衛的に使われていたが、今作ではゲームの進行を妨げるような強引な使い方はなく、なかなか感心させられるような上手い使い方をしている。

目につくのは、戦闘シーンの敵グラフィックが豪華であること。
セルアニメを取り込んでいるらしく、攻撃したときの食らいパターン、攻撃ごとのアニメパターンがふんだんに用意されており、敵も大きめに表示されているため、とても迫力がある。
また、敵キャラ1体を作るのが大変な作業量でありながら、安易な色変えモンスターで水増しするといったことをやっていないのも好感触だ(個人的にはやってもいいと思う)。

歌あり、アニメあり、他では中々見られない大掛かりな仕掛けなど、全体的に豪華で丁寧な作りで、安心して遊べる大作RPGといった作りは素晴らしい。

ただ、戦闘があまりにも単調で、敵もしぶとく、演出も冗長でテンポが悪い。
各キャラに用意された多彩な奥義や、魔法など、工夫は見られるのだが、戦略を張り巡らせる余地がなく、ほとんどボタン連打の通常攻撃で勝ち抜けるだけの辛いものになってしまっている。

また、見所であろうストーリーも、パーティメンバーの入れ替わりが激しいことで感情移入しづらい。主人公の主目的もどうにも弱く、なぜ世界を救う旅をしてるのかという理由がぼやけてしまっている。
それから、強制的なイベントが多く、行動が制限されてしまう場面がチト多い。なんとかして欲しい。

厳しめに書いているが、「天外魔境」という名前の割にはイマイチな印象を持っただけで、一定の水準を持ったゲームではあるだろう。そこで結論。

安心して楽しめる丁寧な作りだが、単調さ・冗長さが目につく作品。





[2017/06/25]
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