カブキ一刀涼談


対応機種PCエンジン(アーケードカード)
発売日1995/02/24
価格7800円
発売元ハドソン

(c)1989 1995 HUDSON SOFT / RED
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PCエンジンの看板キャラクターの一人カブキ団十郎が格闘ゲームに参戦。
「天外魔境」シリーズの人気キャラクターが戦いあう、変わり種のゲームだ。

アーケードカード専用であり6ボタンパッドがなければまともに遊べないという、非常に敷居の高いゲームである。
アーケードカード専用のゲームは、格闘ゲームばっかりで、なにもこのゲームに限ったことではないのだけど。
今作は移植ではなくオリジナル作品なのだから、従来のパッドでも満足に遊べる仕様で作ってきて欲しかった。

超必殺技の存在や、一部の効果音など、SNK「餓狼伝説2」の影響を強く受けている印象がある。
余談だが、ハドソンは、餓狼伝説シリーズをPCエンジンに移植している。

シナリオモードがあるが、シナリオとは名ばかりで凝った物語が見られるわけでもなく、コンピュータと戦う一人用モードである。
対人戦と、サバイバルモードが入っているが、はっきりいってちょっと寂しい。
ライトスタッフ「フラッシュハイダース」では、同じ家庭用オリジナル格闘ゲームだが、各種モードが充実していた。

対戦ステージに入る前後に決して短くない読み込みが入ってしまう。CD-ROMのゲームだから仕方ないとはいえ、何とかして欲しかったところだ。
その代わり、他の同世代機種に比べ、アニメパターンや肉声、背景のクオリティが高い。

はなっからPCエンジン向けに作っているので、あまり無茶な演出などはなく、はっきりいって地味である。
システムも無難だし、キャラクタに目を引く物も無い。アーケードで作る場合、一目で遊ばせたいと思わせる魅力を組み込まなければならないが、その辺が家庭用ゲーム機だとぬるま湯なので、作り込みが甘い。
超必殺技なんかはもっと派手にして欲しい。メモリの関係で無理出来なかったのだろうけど。面白い技やコンボも特に見られず、面白くない。

元々ゲーセンに置くつもりだったんじゃないか?と錯覚してしまいそうになるぐらい、アーケードゲームっぽい作りだ(それはないんだけど)。絵のタッチなんかも、荒っぽい。実際に作画が荒いという意味ではないんだけど、PCエンジンっぽくない。

出来が悪いわけではないんだけど、かといって特別面白いゲームでも無い。
というか、わざわざ天外魔境のキャラを使う必要性があったのかすら疑問の残る内容である。ま、そこを狙ったゲームなんだろうけど。

人気作に乗っかった便乗品。





[2008/10/04]
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