ときめきメモリアル


ときメモと言えば、1990年代後半、一部で熱狂的ブームを巻き起こした
美少女恋愛シミュレーションゲームの走り的存在である。

俺はPCエンジン教だったこともあって、早い段階でときメモを知っていた。
あれは今から10年前、PCエンジン専門誌の月刊PCエンジンに

「ときめきメモリアル コナミ」

と、書いてあるページ(細かいところはややこしくなるからかなり省いてます)を
同じくPCエンジン教の友達と発見し、

「まさかあのコナミが……?」
「信じられん」

タイトルだけしか書いてなかったため、題名から内容を推測するしかないのだが、
当時はコナミと言ったら硬派なイメージのメーカーだっただけに、
一番あり得ない事実を1ヶ月後突きつけられることになる。

同時期にPCエンジン用ソフトの体験版が付録に付いた雑誌(知る人ぞ知るCD-ROMカプセル4)で
ときメモの宣伝デモが拝めたのだが、

嗚呼……やってしまった……

ただ、当時は小6だったこともあって、このゲームの対象年齢から外れており(マリオとかカービィで喜んでた時代なんです)
俺も、その友達も全くスルーしていた。

が、それからじわじわとときメモは人気に火が付き始め、
PS、SFC、SS、果てはGBCにまで移植されていくことになる。
最後のGBC版はなんと1999年発売である。
(因みにGBC版は容量の都合でキャラを分けて発売するほど…一体何がそんなにコナミを駆り立てたのか)
しかも、当時はファミ通でときメモ専用コーナーがあるほど、まだ人気が続いていた。

こんなに長く人気が続くと、最初のPCエンジン版では中学入り立てだったのが、
PS版は中2。SS版辺りになると、そういうのに興味を持ちだす中3の血気盛んな時期である。

俺は、今もさほどこういうゲームは熱心にはやらないのだけれども、
PCエンジン教だった友達はそうではなかった。

SFC版を発売日に買い、その内容に満足がいかなかったのか
その後発売されたSS版の限定版(カートリッジRAMとクリアケースついてるあのデカイヤツね)を買って
嬉しそうに遊んでいた。

遊んでいない割に、変に詳しい気持ち悪い俺だが、
PCエンジン版とその後出たPS版SS版はバランスが大きく異なる。
多くの人は後者でときメモを知ったと思うのだが、
適当にやっていても最後誰かと結ばれる終わり方をしたと思う。
しかし、PCエンジン版は、一筋縄ではいかない。
すぐ爆弾に火が付き、爆弾駆除がとんでもなく大変で、
意中の女の子を狙うことがまず難しい。
なんで分かるのかというと、SFC版がPCエンジン準拠の移植をしていたから。
明らかに爆弾の出方が違う。壮絶だった。
因みにSFC版は糞高い割に、容量の関係で声が入っていない(フォントの色や形を変えて誤魔化していた)
地雷である。
唯一良いのは処理が早い点だけだろう。

ときメモは全くプレイしたことがない俺だったが、
今年3月に近くのゲーム屋が閉店セールを行っていて、
SS版が60円で売っていたので、「たぶん今を逃したらこんなの買う機会なんか絶対無いぞ」と
PSのときメモドラマシリーズVol.1(120円)と一緒に恥を忍んで買ったのだった。

まぁ、ある程度知識はありましたが。
ゲームを付けた時に流れる歌

すっきとっか〜、きらいとーかー♪

ヤバイです。鳥肌が立ってきました。
電源を切りたくなる衝動をなんとか抑えてゲームを始めます。

まずやることは、名前入力、あだ名、誕生日の設定。
私立きらめき高校だったか、そんな恥ずかしい名前の高校に俺は絶対入りたくないので
ここは友達の名前(実名)を入れて、彼の高校3年間の生活をシミュレートすることにした。
丁度、高校時代の友達だし、丁度いいあだ名もあることだし、良かったな!

ゲームの目的は、高校3年間で出会った女の子のご機嫌を取りながら
その中でお気に入りの女の子の好感度を上げて告白してもらう

ゲームだから良いけど、なんだか妙ちきりんな内容だな。

やることと言ったら、一週間何をやるか決めて、
それに応じて自分のステータスが変動する。
勉強を頑張れば、勉強のパラメータが上がって代わりに体力が下がって
友達と雑談すれば、雑学のパラメータが上がって勉強のパラメータが下がる
とまぁ、こんな感じ。
一週間単位でやることを決めるため、主人公は一週間ひたすら同じことをやり続けるということに
激しい違和感を感じたのは俺だけか?
休日には女の子をデートに誘って遊んだり、さらなる己のステータスアップを狙った鍛錬をしても良い。
この各パラメータも、女の子の好感度に大きく作用するため、意識して管理しなければならない。

さて、そんなこんなで俺の友達は私立きらめき高校へ入学した。
このゲームの純ヒロインである藤崎詩織は、何をやらせてもNo.1
そのくせ性格良し、器量よし(という設定らしい)
優等生を地で行く女の子。
幼なじみのくせに、やたらよそよそしく、お高くとまった女なので、
落とすのは相当難しい。
どうも、こいつを落とすのが最終目的のようだ。

まぁ、俺はこんな気持ち悪い女嫌いなんでやる気ならんけどな!

モデルになった友達はサッカー部で幽霊部員をやっていたから、サッカー部に入部させることにした。
マネージャーがやってきたぞ。

おっ!めちゃくちゃ可愛いやん!

虹野沙希だっけな?
到底やる気の起こらない女ばかりのこのゲームにおいて、彼女だけは輝いていた(キモイ発言が目立つな)
ということで標的は虹野に決定。
既に部活に通うのは彼女と親しくなるためだけ。
が、部活やっても実際にはあまり出てこなくて、体力のパラメータだけやたら伸び出す。

虹野をデートに誘いまくるも、反応が今ひとつ。

やっぱり、サッカーの大会であっさり負けたのがダメなのか?
よし、部活に打ち込むか!

うーん、テストの結果もイマイチだな。勉強も頑張ってみるか。

そうやって1年の9月ぐらいまではひたすらパラメータアップに励み、
やや体力が高すぎる感が出てきたが、勉強関係も上位に食い込めるぐらいになった。

2学期はデートしまくるぞーーー!
なんて息巻いていた。

サッカーは、なんか早稲田とか東大みたいな名前の高校も軽く蹴散らすぐらい強くなったし十分だろ。

すると……
いつも通り朝練でジョギングをしていたら
筋肉馬鹿の女と知り合った。

誰だコイツ?

なんか、水泳部のエースらしい。

とはいえ、俺は虹野一本なので、こんなのはどうでもいいのであった。

だがっ!
その後バレンタインデーでは、
コイツのことは一切かまっていないのに、虹野よりも好意的に
あだ名で呼ばれ「チョコあげるっ!」と強引に渡される。

2年生になって。
俺は虹野狙いで頑張っているのに、ことあるごとにこの筋肉馬鹿が付きまとってくる。

一応、最後までやる予定はしてたんだが、オチが読めてきたのでやる気減退。

まぁ、アレだ。退学したってことにしておいて!

こういったゲームを自分で買って遊ぶのはこれが初めてだったのだが、
やはり、終始パラメータ管理と女の子のご機嫌取りは退屈であった。
2年の6月ぐらいまでやったのだが、
どうしてもこれらのゲームが作業的で、非常に辛かった(ここでは面白く書いてますが実際はかなり単調)
途中に文化祭などでミニゲームが豊富に入っているんだが、どうにも物足りない。
気に入った女の子がいればまたがんばれるんだろうけど、
ときメモ1に関しては、色物キャラが多くて、純粋に可愛いキャラって
(人によるだろうが)虹野ぐらいだと思う。
最近のこれ系はみんな可愛く描いているみたいだけど、
そう考えると、今の水準ではときメモは質が低いようにも思う。
やっぱり実際の絵柄が1994年だから、非常に色合いが泥臭く今の画風には合わない。

因みにSS版は声のノイズが酷い。
PS版はテレビで流れているのを見たことがあるが、こんなに雑音は入っていなかったような。





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