雑誌感覚で作られた新しいスタイルのゲーム、ウルトラボックスの第一作目。 発売の間隔も3ヶ月に一本という季刊形式で展開するという凝りっぷり。 ジャケットのデザインも雑誌の表紙を模した物になっていて、 変なところまで拘っていて、なかなかにマニア心をくすぐってくる。 昔コンパイルが出していた「コンパイルマガジン」の付録CD(フロッピー)と殆ど同じ。 一発ネタのようなミニゲームがたくさん入っていて、まともに遊べるものは全く無い。 コンパイルマガジンはもっと中身はしっかりしていたが、 本作はまだまだ実験作という感触が強く、全体を通してみると ゲームソフト一本分の値段(4800円)にはほど遠い。 ネタで勝負してきているミニゲームばかりで、つまりは一回見てしまえば もう次は驚かないし、見る気も起きない脱力系な物ばかり。 パロディ系の仮面びくたーやラッシャー木村(ちゃんと実写を取り込んで本人に喋らせている)の星占いといった どちらかというと「見る」コーナーの方が多く、ミニゲームも肝心のゲームは二の次な物ばかり。 全部で12のコンテンツが収録されている。 しかし、買ったその日に飽きてしまうほど一つ一つの底が浅い。 物によっては笑える物もあるのだが、やはり一度見ればもうあとはつまらない。 唯一価値があると感じたのが、PCエンジンソフトデータベースで、 専門誌「月刊PCエンジン」の協力を得て、 ただの機械的な紹介だけにとどまらず、裏技や簡単なゲームの解説(5段階評価付き)も入っていて、 読み応えもあり、データベースとしての価値はかなり高いと言っていい。 これは毎号新たに発売された新作ソフトを加え、更新データが収録されていく。 一本一本のデータ量が多く、恐らく、かなり手間がかかっているはずである。 PC-Eの性能上、インターフェースがあまり良く無いが、致命的なほど酷くはない。