ワイワイワールド2 SOS!!パセリ城


対応機種ファミリーコンピュータ
発売日1991/01/05
価格6500円
発売元コナミ

(c)1991 KONAMI
戻る

コナミキャラ総出演、コナミネタ満載の、「ワイワイワールド」の続編。

キャラクタやグラフィックにデフォルメがかけられている。
ゲーム難易度もかなりヌルく抑えられている。年明け早々の発売日も考慮すると、お年玉もらったガキんちょを狙ったゲームと言える。

前作の硬派な作りと違って、ゲームはシステムもシンプルにまとめられ、アクションゲームとして特徴的なものも無い。きわめてオーソドックスなアクションゲームだ。

しかし、個々の要素を見ていくと、実に練り込まれたゲームだということがわかる。

各ステージは、コナミ作品をモチーフとしたギミック構成で、単なるジャンプアクションだけで終わらず、縦スクロールシューティングや横スクロールシューティング、パネルを並び替えてパズルを完成させる面、トップビューでレースを繰り広げるなど、別プログラムを組む力の入れようである。
また、主人公のリックルは、ゴエモンやシモン・ベルモンドといったコナミ作品の主人公に変身出来る能力を持ち、チェンジアイテムを入手することで最大一分間変身出来る。
この変身システムは、ゴエモンステージではゴエモンで進むと楽に進めると言った、バランス調整がおこなわれている。
ちなみに、グラディウス2のパワーアップゲージ同様、変身出来るキャラは3名までで、あらかじめ用意されたバリエーションを選択するようになっているため、必ずしも得意キャラだけで進めるようにはなっていない。

ゲーム自体が非常に簡単なので、気づきにくいことだが、実は細部にわたって、さすがコナミ!!と言わしめる、このような仕掛けが組み込まれている。

別プログラムを組んだ特殊ステージの力の入れ方は半端無く、ツインビーステージやグラディウスステージは、本職のシューティングゲームと遜色ないクオリティを誇る。
グラディウスステージでは巨大戦艦が出てきたり、ツインビーステージでは3D視点のボーナスステージまで、わざわざ作り上げるほどの豪華さである。
普通のゲーム会社ならここまで面倒な手の込んだことを一本のゲームソフトでやりたがらない。やったとしても必ずどこかで手抜きをする。

ステージクリア方式だが、途中分岐する面があり、最低2周は遊べる作りになっている。

こういったごった煮系ゲームは、コナミの得意とするところで、一本のゲームで、豊富なゲームシステムを楽しめる、お得かつ豪華な作品と言える。

強制スクロールのステージが目立ち、間延びした印象を受けるのが残念。
また、あまりにもお子様を意識しすぎたせいか、ゲームに奥深さが無く、飽きやすいのが非常に惜しい。
ストーリー設定が非常に良く出来ており、ステージギミックや演出にも高い技術力が見え隠れするだけに、ゲーム性ももっと追求して欲しかった所だ。

個人的には、前作のような路線の方が好き。
低年齢層向けと言うか、参戦キャラが、月風魔伝だったり、魂斗羅だったり、なんか妙に渋いメンツばかりな辺り、ちぐはぐな印象を受ける。
完成度は高いんだけど、誰でも遊べる、クリア出来るゲームを意識しすぎて、失敗しているゲームである。実にもどかしい。そこで結論。

これホントに子供向け!?





[2009/10/24]
戻る

inserted by FC2 system