広井王子原作の人気アニメーションをゲーム化。 ワタルといえば、魔界闘士サガのように 雑多な世界を冒険し、ひたすら上の天上界へとのぼっていくアニメである。 本編となるアニメは、1988年辺りに2シリーズ放送されるほど好評を博したが、 約10年後の1997年にテレビ東京で放送された超魔神英雄伝ワタルは イマイチ面白くなかった。 この時期は、今思えば“アニメ暗黒期”とも言うほど粗悪なものが多く転がっていて、 またその破天荒さを楽しむような感じだったので、無理は無いかもしれない。 初期のワタルは、放送時本当に小さかったこともあって、よく分からなかったのだが 北海道地区だとテレビ朝日系列の夕方金曜17:30〜から放送されていたのだが、 確か関東とは違う局での放送だと思うのだが…。 ここら辺、まだ道内では権利関係が整備されていなかったのか、 微妙に遅れて放送されたりと、酷い扱いだった覚えがある。 そのせいか、ぶつ切りに視聴していた気がして、当時は気持ち盛り上がりに欠けていたように思う。 他にも、フジテレビの烈火の炎なんかも途中放送時間変更に伴って 話の途中でいきなりこっちでは放送終了されて、 抗議が殺到したのか半年後にしぶしぶ放送していたなんていうこともあった。 地方局だとホント、アニメ番組は数字が取りにくいこともあって軽視されがちで ここに書ききれないほど沢山の不満を抱えている。 これでも北海道はまだいいほうで、キー局が全て揃ってない地区だともっと酷い。 とまぁ、ワタルを語らせると真っ先に出てくるのがこういうネガティブなことだったりする。 このゲーム版は、勿論のこと1980年代の全盛期のころに発売された物である。 ゲーム屋のハドソンが開発していることもあって、原作物ゲームにしては比較的しっかり出来ている方だ。 オーソドックスなスタイルのジャンプアクションだが、 可もなく不可もなくといった感じで、安定して遊べる。 今思うと、ちょっと操作にクセがあったように思うが、難易度はさほど高くなかったと思う。 まず、ワタルを操作する人間ステージがあって、 後半になると竜神丸(ロボ)に乗って戦うロボステージが待っている。 この辺り、きちんとファンのことを分かっている。 システム面で大きな違いは無く、操作キャラが違うだけの程度だ。 操作するキャラはワタルだけで、もうちょっと脇役キャラの出番があっても良かったように思う。 特に、一緒に旅をしているヒミコと既に名前を忘れてしまったいかついおっさんも 結構人気があるキャラだったので、残念である。 今思うと、広井王子もこの頃が絶頂期だったのかなぁと思う。 97年の超〜はどこまでかかわってるのかは知らないが、明らかに時代遅れだったし、 昔あった華が無いんだよなぁ。 いま心血を注いでるサクラ大戦も、これに比べると今一歩という感じがする。