ウィンズオブサンダー


対応機種PCエンジン(SUPER CD-ROM2)
発売日1993/04/23
価格6800円
発売元ハドソン

(c)1993 HUDSON SOFT / RED
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「ゲートオブサンダー」のスタッフが送る中世ファンタジー世界を舞台とした横スクロールシューティングゲーム。
相変わらずの高いプログラム技術、そして、撃ちまくる爽快感と避ける楽しさが同居した濃いSTGとなっている。

「ゲートオブサンダー」は、あまりにもコテコテのSTG過ぎて、出来は素晴らしいのだがオリジナリティのなさが弱点となっていた。
そこで今作では、舞台をSTGでは珍しいファンタジー世界にしたり、独特なゲームシステムを採用するなど、様々な工夫が見られる。

ステージ選択制になっており、6つのステージから好きなステージを選んでプレイできる。全部クリアすると最終ステージが始まる。
また、買い物の概念があり、ステージ開始前に、ゲーム中に集めたお金を使って、キャラ強化が出来る。

ステージ開始前に、4つの鎧から身にまとう鎧を選び、鎧によってショットの攻撃性能が変化する。
攻略するステージによって鎧(武器)を使い分けたり、自分のプレイスタイルに合わせて選べる。

操作はショットとボムの2つだけでシンプルですっきりした作りだ。

ライフ制を採用しており、一発食らっても即ワンミスとはならないため、STGが苦手な人にもわりかし楽しみやすい。その代わり残機の概念はなく、1回やられるとゲームオーバーとなる(コンティニューはある)。
ただ、ダメージを受けるとショットの威力を強化する魔力も同時に削られてしまう。魔力を増やす魔法珠は、頻繁に敵が落とすため、こちらは補充しやすい。
つまり、ライフ制とはいえ、力任せに攻略しようとするとショットのレベルが落ちてしまうので、不利になってしまうというわけだ。よく考えられている。

ビジュアルシーンも強化されており、声優によるナレーションが入るようになって、なかなか盛り上げ上手になってきた。
ビジュアルシーンのクオリティも高く、納得の出来となっている。

ステージ構成も凝っていて、当たり前のように使われている多重スクロールや、怒涛のように出現する多彩で良く動くクリーチャー、ステージギミックがぎっしり詰まった印象的な演出の数々。
中世ファンタジーであることを忘れてしまう、ハードロックでヘビメタなサウンドBGMは、一見ミスマッチに思えるが、その意外さが独特の雰囲気を醸し出し、絶妙なチョイスであることを感じさせる。

硬派なSTGに見えるが、難易度はそれほど高くなく、1ステージクリアごとに、ショップでライフや魔力を補充したり、バリアやエリクサーを購入することができるので、
それらを駆使すれば、ちゃんとクリアーできるバランスになっている。
ノーマルでは物足りないという人向けに、ハード、スーパーといった上級難易度があるため、熟練シューターでも楽しめるようになっている。

とにかく、PCエンジンで良くここまでのSTGを作れたものだとという驚きがあり、そして、ゲームとしてもしっかり面白い。実に素晴らしい作品だ。そこで結論。

PCエンジンの底力を見た!凄まじいクオリティを発揮した傑作!





[2014/10/17]
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