対応機種 | スーパーファミコン |
発売日 | 1994/06/04 |
価格 | 9800円 |
発売元 | 任天堂 |
「スターフォックス」に続き、「スーパーFXチップ」搭載ソフト第二弾として颯爽と登場した、レースゲーム「ワイルドトラックス」。
当然ながら、ポリゴンを使ったフルポリゴンの3Dレースゲームとなっており、「スターフォックス」からどれぐらい技術の向上が見られたのかというのも見どころの一つ。
グラフィックのクオリティは「スターフォックス」と比べると見違えるほどグレードアップしている。ポリゴンでほぼすべてのオブジェクトを表示しており、一画面上で使われているポリゴン数は明らかに増加している。
そのわりに、画面の描画はなめらかとは言えないまでも、カクつきも安定しており、レースゲームとして重要なスピード感もきちんと再現されている。
ここまでの表現が可能になったのは、「スーパーFXチップ」を使った2作目ということでチップの性能を最大限まで引き出すことが出来るようになったことが大きいと思われる。
操作性は、レスポンスが重く、慣れるまでは思ったとおりの操作が出来ないものの、慣れてくるときちんと動かせるようになる。
収録コース数は、全部で12コースで、それに加えて、モード別に専用コースが数種類ずつ用意されている豪華っぷり。
特に基本となる12コースは、演出もコースレイアウトもとても凝っていて、かなり出来が良い。
ただ、ゲームとしては操作がもっさりしていてどうしても大味な動きになりがちで、全体的には「スーパーファミコンにしては凄い」を超えられていない感じ(これはスターフォックスのときにも言えたのだが)。
勿論、スーパーファミコンでこれだけのことをやってくること自体、凄いことなのではあるが、それらを実現させるために色々なものを犠牲にさせているという感じで、むず痒いのだ。
どうにも、「スーパーファミコンでもここまでのことが出来ますよ」という技術のショーケース的な意味合いが強いゲームに見える。
とはいえ、レースゲームとして決して遊べない水準のものというわけではない。
ベンチマークソフトとしての側面が強いゲーム。