PCエンジンにも移植されたサークシリーズの登場人物 フレイが主人公のアクションシューティング。 サークの登場人物の中でも彼女は人気キャラだったらしく、 元作から大きくデフォルメがかけられて、原型をとどめていないかわいらしいキャラになっている。 制作販売はPC版(オリジナル)を開発したマイクロキャビンで、 本作はPCエンジンのみの発売となる。 PCエンジン市場を意識したためか、このようなデフォルメ路線になったのだろうと思う。 見下ろし型のアクションシューティングで、とにかく上へ上へと進めていく。 ステージの途中には町があり、ここでは情報収集をして 時にはストーリーを進めるためにフラグを立てることも必要になってくる。 町では回復アイテムなどを買ったりというRPG的な要素も強い。 イベント時には声優に声を当てさせて喋ったり、 プレイヤーのライフ残量を、魔導物語のように表情で示すなど キャラゲーとしての基本は押さえてきているが、 日本テレネットが移植した「サーク1・2」同様、ゲーム部分の作りが実に粗っぽい。 あれほど酷くはないものの、相変わらず当たり判定が大雑把で とにかく全体的に大味な雰囲気が漂っている。 難易度はそれほど高くないのだが、この大雑把な作りのせいで 一部のボス戦やステージで異常にストレスの溜まる理不尽な場所がいくつか存在しており そのたびに突っかかってテンポが阻害されてしまう。 また、外伝とはいえ、あまりにオリジナル版をないがしろにしすぎていて 原色系を駆使したパステルカラーなノリはこれはこれで良いのだが、 元作を遊んでいる人にとって、この脱力系な雰囲気に怒りすら覚えるかもしれない。 とりあえずはもうちょっとシステム周りをきっちり設計して、 動作不安定な状態を改善することからやって欲しい。 マイクロキャビンの家庭用ゲームは基本的にこの部分が出来てない。