対応機種 | PCエンジン(CD-ROM2) |
発売日 | 1989/12/21 |
価格 | 7800円 |
発売元 | ハドソン |
パソコンで大人気のシリーズ、日本ファルコム「イース」の1と2をセット移植。
CD-ROM用ゲームソフトということで、映像、音楽ともに大幅なパワーアップを施されての豪華版。
とにかくこのゲームで話題になったのが、大容量のCD-ROMを駆使した、ビジュアルシーン。
喋る、動く、トラック再生のド派手ミュージックを聴かせる!!当時では、ずば抜けた性能を持つCD-ROMでの開発は、イースという作品をさらに高みに押し上げた存在といえる。
イースはパソコンでは非常に有名な作品であったが、家庭用ゲーム機で移植されたのは、満足に再現すら出来ていないビクター音楽産業のFC「イース」のみであった。
一般的にはマイナーであったこの作品を知ったのが、このPCエンジン版という人は多いことだろうと思う(機器が当時高額で遊ぶことが出来なかった人も含めて)。
このゲームは、シンプルさを追求したアクションRPGである。
複雑な操作を求められるゲームが増えてきた中で、敵とぶつかるだけで攻撃を与えられる簡単な操作性が売りであった(いや、本当の売りはおたく受け全開の世界観だと思うが)。
敵から攻撃を食らわないように倒す“半キャラずらし”が、なかなか面白かった。
ただ、2ではそれだけじゃ物足りないって声が多かったのか、魔法という飛び道具が用意されている。
全般通して、軽快に進み、情報の与え方やフラグ立てのセンスも良く、気持ちよく遊ぶことが出来る。
ファルコム節とも言われる、町の住民一人一人にいたるまでの台詞回しの出来もいい。
PCエンジンでは、特定のイベントシーンで、キャラクターが喋る!しかもでかい顔グラ表示付きだ!
悔しいが、節目節目に挿入されるビジュアルシーンもパソコン版を遙かに超えるクオリティである。
トラック再生のBGMも無駄に派手にアレンジされていてかっこいい。
イース2は、1からの完全な続きものなので、最初からセットになっているこのゲームは非常にお得である。
2に入ると本来LV1に戻されるのが、このゲームでは、レベルが引き継がれてスタートする。その面でゲーム性がオリジナルと大幅に異なる。
名作と歌われた作品が、豪快なマシンパワーでさらなる進化を遂げた、CD-ROMのお手本とも言うべきプログラムレベルの高さと演出は、素直に驚かざるを得ない。そこで結論。
全てに置いて高品質の傑作。