| 掲載雑誌 | 週間少年サンデー |
| 巻数 | 全4巻 |
| 作者 | 西森博之 / 春風邪三太 |
| 発売元 | 小学館 |
「今日から俺は!」の西森博之が異世界ファンタジーものに挑む!
男気たっぷりの任侠路線を得意とする独特のテイストに期待大。
異世界ファンタジーに人間離れした相手との戦いと、日常から逸脱した状況においても、男という生き物はかっこつけて生きなければならないという、いつものノリを通しているのだが、
これがまた、他の同ジャンルの漫画ではなかなかお目にかかれない熱さを生み出しており、意外さに溢れていて楽しめる。
キャラクタの見せ所もしっかり把握しており、絵柄や見た目のような安易な要素に頼らない魅力で勝負しているところは、特に好感が持てる。
ファンタジーとしての見せ方は、残念ながらB級の安っぽさだ。序盤からそういう節があるので、これは狙ってやっているのだろう。
しかし、そんな読者に媚びない徹底した作風は、連載開始から一年持たずに終了という悲しい結果を生み出してしまった。
それが逆に足枷とならず好き勝手出来てより面白いものに出来たのかもしれない。
突然、時系列が飛んで僅か数コマで、1年経っていたり、レギュラーキャラが死んだり逆に突然増えたり、という連載漫画としては無謀なことを結構やっている。
究極的にはキャラ絵が弱かった。この手の漫画で求められるハンサム、美形、かわいいといった華やかさが無い。どちらかというとそういうところは任侠路線の汗くささの方が強くある。
あと、バトルシーンの演出がイマイチ弱かった印象。
それでも、骨子となる話はなかなか良くできている。王道の漫画に読み飽きたようなマニアには楽しめるものと思う。
見た目に騙されるな!良い漫画です。