テストオブマジック


開発ツールRPGツクールVX Ace
発売日2015/02/13
価格0円
発売元econa

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フィールドマップを廃した、バトルに特化したRPG。

バトル(ザコ連戦→ボス戦)→イベントの流れを徹底した作り。
戦闘一本勝負の作品ということもあって、バトル周りの完成度は比較的高め。
ゲームバランスとシステムが良く練られており、難しすぎないバランスと、複雑すぎないシステムが好印象。

ATB制で、敵味方ともにゲージが表示される。好きなタイミングで味方全員のゲージを止めて敵の攻撃を半減できるガードシステムが特徴的。
レベルアップの概念があるものの、数値のインフレは抑えられており、スキルや装備も無駄なものがなく、すっきりとしている。

しかし、バトル一辺倒の作品の割には、物足りないところや細かい部分での不満が目立つ。
敵の数が少ない、6人パーティで戦闘に参加できるのは3人でメンバーを入れ替えることができるが、主人公が外せない上に回復役のアイリが必須のため、事実上1人しか入れ替える枠がない。
戦術の幅も思ったほど無いため、威力の高い攻撃スキルを成長させて、それを連発しているだけで良く、試行錯誤することが無い。
また、控えのメンバーに経験値が入らないことや、スキルを成長させるアイテムが貴重品になっているのも勿体無い。

キャラクター、世界観、雰囲気、ストーリー、音楽、プログラムなど、ゲーム全般にわたって凝った作りで中々出来が良い。
キャラクタは女の子ばかりだがいわゆる萌え系路線ではないので、拒否反応を示すことはない。
独特の世界観を匂わせるストーリーと、イベントや戦闘時に表示される背景が物凄く良い雰囲気を醸し出している。

また、BGMがどれもスタイリッシュで格好いい。
それに加えてインターフェイスが凝っており、抽象的な表現で申し訳ないが、PSPのゲームでも遊んでいるかのような感じが出ていていい。

全体的にセンスを感じる作品であるゆえに、しっかり一本のRPGとして作りこまれた状態でぜひとも遊びたかった物だ。
4時間程度で終わってしまうが、この程度じゃストーリーは全然描かれず物足りないの一言。外の世界はどのようになっているのか、世界の成り立ちなどが思わず知りたくなってしまう。
とても興味をそそられる内容だっただけに残念。そこで結論。

センスの良さが光るが物足りない。





[2015/02/24]
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