対応機種 | プレイステーション |
発売日 | 1998/11/12 |
価格 | 5800円 |
発売元 | スクウェア |
スクウェアが送る実写アドベンチャーゲーム。
文節ごとに区切られた選択肢を組み合わせて一文を作っていくダイアローグシステムがウリとなっている。
ゲームの概要としては、主人公はある少女の意識の中で記憶喪失の状態で目覚め、その間、少女に降りかかる事件に対して助言をして乗り切っていくというもの。
実写のアドベンチャーゲームということで、よくある安直な一発ネタの企画モンに見られがちだが、意外にも作り込まれていて面白い。
PS移籍後のスクウェアは、こういった一発ネタのゲームを乱発している印象があるが、実は良作であるということは、もっと知られていいと思う。
選択肢の自由度は、それほど高くないといえば高くないが、割と分岐する所も多いし、何より反応のバリエーションが豊富で、思わず何度も遊びたくなる。
しかし、ムービーをスキップできなかったり、1周するにはプレイ時間が約6時間以上という微妙な長さがあり、もうちょっとプレイ時間を縮めて、内容を緻密にしても良かったかと思う。
章立て形式で、基本一話完結型のストーリーなのだが、クライマックスに迫る展開に意外性があり、なかなかの盛り上がりを見せる。
逆を言うと、それ以外の部分は、それほど面白味のある内容ではなかった気がしないでもなかった。
また、主人公の相棒となる女子高生の手帳を覗き見することができて、日記など細かい部分がゲーム進行に応じて逐次更新されるところが、凝っていて良い。
実写部分も、枚数が豊富に収録されていて、状況に応じて画像がよく切り替わるし、いわゆる顔ウィンドウの部分も実写で、一枚絵ではなく複数枚の画像をループモーションさせており、状況に応じて良く動く。
ただ、PSの解像度だと、顔がよくみえないのが惜しかった。
メッセージ送りのテンポが少々悪いのと、テキストが背景にかぶって読みにくい箇所が多かったのが気になった。
実写ゲーでもこんなに面白い物はあるんだ。良作!