クロノトリガー


対応機種プレイステーション
発売日1999/11/02
価格4800円
発売元スクウェア

(c)1995 1999 SQUARE
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ドラクエの堀井雄二、FFの坂口博信、ドラゴンボールの鳥山明の豪華面子で作られたSFC「クロノトリガー」を
シリーズ新作「クロノクロス」の発売に合わせ、プレイステーションにベタ移植。

同社は既にSFC用のFF4〜6をPSに移植していて、SFCならではの特殊処理の再現やローディングが入ることによる快適さなど再現度が心配であったが、
さすがに場数を踏んでいると、ノウハウも蓄積されてきたのか、いい具合の移植が出来ている。

FF6より後に開発されただけあって、SFCでも無理矢理やったような多重エフェクトやアニメパターンの豊富さなど
だいぶハードルが高まっているはずなのだが、このソフト自体がPSの移植との相性が良いことも手伝ってか見苦しいところは殆ど無い。
まず、戦闘がフィールド上で行われるために、切り替えが無く、待たされる時間が減り(それでもSFCには負ける)、
イライラすることがかなり減った。
ただし、メニュー画面を開く時は情報量が多いためかえらく待たされるのと、
メニューでのレスポンスの悪さは気になった。

移植の仕方としては、FF5やFF6を踏襲していて、マップ切り替えなどのたびにロードが入るし、
音楽も内蔵音源で鳴らしているのだが、この打ち込みがだいぶ丁寧になってきて、機械的な無機質さが払拭されているのは好感を持った。
おおむね、オリジナルのまま再現出来ており、興醒めすることもなく遊ぶことが出来る。

この会社は移植の際にCGムービーを追加収録するのが好きだが、今回はアニメーションムービーが追加されている。
しかも、アニメ「ドラゴンボール」と同じ制作会社に発注したのか、かなり「ドラゴンボール」臭い。
ただ、これはこれで良い味を出していると思う。
一つ気になったのは、このアニメ制作会社は、コンピューターゲームへのノウハウがあまり無いのか、はたまたスクウェア側が悪いのか
動きがぎこちなかったり、質があまり高くない。
また、今回はオープニング&エンディングだけでなく、ゲーム中の見所シーンにもふんだんにムービーを挿入していて、
だいぶ存在感のあるものになっている。
だが、オリジナル版のイベントをムービーに起こしただけなので、合間にムービーが入るといっても
そのシーンがムービーで流された後に、またゲーム上で同じシーンが展開されるために、無理矢理くっつけた感は否めない。

FF6のPS版では、モンスター図鑑などが閲覧出来るおまけモードが追加されていた。
本作でも、それを受け継ぎ、さらにパワーアップして搭載されている。
サウンドテストや敵データは勿論、イラストギャラリーや見たエンディングが記録されるなど
なかなかの情報量、豪華さである。
特に、本作はエンディングが複数用意されているが、条件が分かり辛いので探して見回るというのは面倒くさい物があったが、
PS版は、見たエンディングが記録されるし、リストの並び順によって発生条件が若干予測出来るので、データを完成させる楽しさがある。
エンディングを見た種類が増えるにつれ、おまけモードのデータが充実してくるということもあってやり甲斐が出てくる。

「クロノクロス」への伏線が新たにムービーで追加されていたりするが、それ目当てでやるほどの物では無い。

ゲーム内容そのものは、ディスクアクセスでひっかかりがあるが、今でもなかなか楽しく遊べる名作である。
どうせなら、サテラビューで配信した幻の続編「ラジカルドリーマーズ」も収録して欲しかった所だ。

SFC版未経験者は是非。永遠の名作です。





[2005/04/21]
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