EVE burst error


対応機種セガサターン
発売日1997/01/24
価格7800円
発売元イマジニア

(c)1997 Imagineer / C's ware
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元はパソコンソフトで高評価を記録した、アダルト・ミステリ・アドベンチャーゲーム。
2人の主人公のシナリオを交互に読み解かなければ、エンディングまで辿り着けないマルチサイトシステムが話題を集めた。

なお、サターン版も、移植にあたって18歳以上推奨という年齢制限をつけて発売したため、ソフトなアダルトシーン、描写が存在する。

ゲームとしては、コマンド選択型アドベンチャーゲームとなっている。
が、基本的にはほとんど引っかかること無く(悩む必要がなく)ゲームが進むようになっている。

サターンの移植にあたって、劇中にセルアニメの動画ムービーが導入されたこと、豪華声優陣による台詞の吹き替え(主人公以外はほぼフルボイス)という豪華なアレンジが加えられている。

ただ、元がH画像と膨大なテキストを売りにした作品ということもあり、冗長な表現とテンポの悪さが鼻につく。それらは、ボイスが付いたことによって余計に目立ってしまっている。
かといって、サターン版でボイスがつかないなどというゲームは、あり得ないし、逆にボイスがあることの嬉しさもある。難しい問題である。
(主人公の台詞がかなり多いため、感情移入出来ないというのを理由に主人公の台詞だけを入れなかったというのはテンポを考えると実に懸命な判断だ)

この手のアダルトゲームは、女の子とのエッチ、および、H画像がメインディッシュで、それ以外はおざなりだったり出来が悪かったりすることがお決まりだった。

ところが本作では、あくまで“大人の駆け引き”だったり、“大人の雰囲気”を演出するための一要素として存在しており、アダルトゲームだから出来が悪いという考えは、改めざるを得なくなった。

基本的なストーリーは、推理モノのミステリーアドベンチャーと言って良く、純粋な推理モノとしては少々興ざめする部分があるものの、一つの読み物としては意外性もあり二転三転するストーリーといい、
独特の世界観が支配するテキストの面白さと相まって、中々出来が良い。

2つのシナリオを行き来してストーリーを進めていくという部分に難しさを感じるかもしれないが、ゲーム的な難解さはなく、そういう面で心配する必要はない。

PC版からの移植ということもあり、立ち絵が口パクしないとか、誤字脱字や音声の出力ミスが目立つなど、荒い点は見受けられる。
アニメあり、ボイスありのこれだけ豪華な移植の前では、なんてことはない、些細な事だ。

そこで結論。

意外とだれにでも楽しめるミステリー・アドベンチャー





[2017/09/10]
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