グラディウス外伝


対応機種プレイステーション
発売日1997/08/28
価格5800円
発売元コナミ

(c)1997 KONAMI / Konami Computer Entertainment Tokyo
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横スクロールシューティングのパイオニア「グラディウス」が、家庭用オリジナル作品で登場!
2P同時プレイや、ゲージエディット機能など、アーケードでは出来ない家庭用ならではの実験要素にも挑戦した意欲作だ!
一体、いかほどの出来映えなのか?気になる所だ!

全体的なゲームの作風(敵の撃墜音、ステージ構成、音楽等)としては、派手さがなく、地味目な作りが物足りなさを感じさせるのが正直残念ではある。
だが、決して手を抜いているわけではなく、むしろ細かい部分での演出や、地味ながらも練り込まれたステージ構成が非常に良く出来ており、実際の完成度はかなり高い。
(植物地帯や、スクラップ地帯のデジャブ感、ボスラッシュや高速スクロール面がちゃんとあり、最後はしっかり要塞で締める辺り、「グラディウス」を本当によく“わかっている”構成には素直に感動する)

アーケード出身ではない、コンシューマーオリジナルということで、シューティングゲームとしてはそれだけで期待できない印象をどうしても持ってしまうのだが、そのイメージは良い意味で覆されている。
これは素直に凄いと言える。

「グラディウス」でありながら、2人同時プレイが出来る。また、ゲージエディット機能が搭載されており、なんと今作ではゲージの順番を入れ替えることが出来るのだ!
オプションを一番左(一番最初)に持ってきて、少ないカプセルでパワーアップできるようにエディットしたり、自分の好きな組み合わせにエディットが可能となっており、これは家庭用だからこそ出来た芸当と言えよう。
邪道だ!という人もいるかと思うが、アーケードと異なり、インカムなど気にする必要のない家庭用だからこそ実現できたシステムであり、このシステムの導入は素直に歓迎すべきだろう。

これら独自要素を見るに、「グラディウス」というよりも、もはや、コナミの横スクロールシューティングのシステムをごちゃ混ぜにしたようなゲームで、それを「グラディウス」の「外伝」だから良いだろうと思い切って取り入れている。素晴らしい!!
寧ろ、これらの挑戦的な今作のシステムに関しては、思い切ってナンバリングタイトルに「逆輸入」してしまっても良いのでは?と思うぐらい、綺麗にまとまっている。

難易度は、家庭用ということもあって、簡単すぎず難しすぎずという絶妙のラインにあり、非常にゲームバランスが良い。アーケードで遊んでるシューターからすると物足りないぐらいかもしれない。

ゲージエディット機能があるなら、それ使ってプレイすれば簡単なのでは?との懸念が出るだろう。
今作は、プレイヤーのパワーアップに応じてランク(難易度補正機能)がしっかり連動するようになっているので、決してバランスが崩れるようにはなっていない。

ステージ構成がやや地味だとか、後半のボス戦がいくらなんでも多すぎじゃないか?とか、エフェクトが過剰で画面がごちゃつきがち等、細かい不満点はいくつかある。
しかし、シューティングゲームとしての基礎、基盤がしっかり出来上がっているので、そんなに気にならない。
いや、寧ろ、これだけシューティングとしての足腰がきっちり作られているゲームというのは少ない、と言えるほどだろう。
相変わらず、何度もプレイすることで見違えるほどの上達感を得られる「覚えゲー」であることは、本当によく出来たゲームである証だと思う。さすが「グラディウス」と言った所だ。

今作では改めて「シューティングゲームのコナミ」を再確認させられたゲームだった。そこで結論。

外伝でも、しっかり「グラディウス」してます。シューターなら迷わず遊べ!





[2017/12/02]
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