対応機種 | ファミリーコンピュータ |
発売日 | 1987/03/17 |
価格 | 5300円 |
発売元 | ビクター音楽産業 |
スターを夢見る2人の17歳の少年が、夢をかなえるために奮闘する横スクロールタイプのアクション。
ゲーム黎明期ならではの名物、基本がまるでなってない、理不尽満載な、破壊力抜群のゲームだ。
プレイヤーは2人のキャラを同時に動かす。十字キーの上で離れる、下で近づかせることができる。
しかしそんなに、距離を離して動かすことは出来ず、基本的に二人三脚のような動かし方しか出来ない。
2人のキャラを同時に動かすことに、全く面白さがつながってなくて、ただ煩わしいだけになっている。
片方が地形に引っかかって思った方向に進めなくなったりして、面倒臭いことこの上ない。
ゲームの流れが突拍子もない割に説明不足で、何をやったら先へ進めるのかがわからない。
1ステージは、前半と後半に分かれている。
前半は、外(町)ステージで、マリオのような横スクロールタイプのステージになっている。
ここでは、目的地となる芸能プロダクション、コンサート会場を探し出し、中に入ることが目的。
マップは一枚だけでなく、歩道橋や地下鉄から別のマップに移動することが出来る。複数にまたがる広大なマップの中から、目的地を見つけなければならない。
また、建物を見つけても、中に入るためには、そのままでは入ることが出来ない。
徘徊する敵(人)に、一発ショットを当てて動きを止め、その隙に2人で挟み込んで倒すと、CDが出現する(ショットを2発当てても倒せるがこれでは出現しない)。
他にもCDは、特定の場所を通過すると出現したり、フィールド上に配置されているものもある。
このCDを一定数以上集め、さらに、パワーアップアイテムを所持していると、後半ステージの舞台となる目的の建物の中に入れるようになる。
(パワーアップアイテムは、フィールドに置いてあるか、特定の敵が落とすので、そこから手に入れる)
建物内が後半ステージで、サイドビューなのは変わらないが、上下左右にマップが展開する一画面切り替え方式の迷路になっていて、ゴールを探し当てればクリア。
ただし、ここでもCDのノルマとパワーアップアイテムを持っていることがクリア条件となっていて、ゴールに到達した時点で、条件を満たしていないと建物の外に追い出されてしまってやり直しとなる。
とにかく、全体的に理不尽な作りで、苦労してクリアパターンを編み出しても、全く楽しくない。
まず、2人キャラ制御するのが壊滅的に面倒くさいし、その上、ただ前に進めばいいのではなく、アイテム集めを強制される。
割とシビアな制限時間もあって、後半部では回復手段があるが、前半部では基本的に回復手段がない。
前半部では、複数枚の広いマップから目的地を見つけるのが大変で、おまけにフェイクのトラップまで用意されている。
もっともたちの悪いタイプで、フェイクだと気づくのは、中にはいって隅々まで調べてもゴールがないと判明するまで、フェイクだということがわからない。
さらに、建物に入るためにアイテムを一定数集めなければならないが、当たり前の話だがステージが進むごとに、アイテムが集めづらくなり、楽に集められる場所を探して稼ぐ作業を求められる。
苦労して到達した後半部も地獄の連続である。
似たり寄ったりで覚えづらいマップをゴール探してひたすら捜索する。
フェイクのトラップを除けば、アクション自体は、前半部よりは負担が軽いが、それでも厳しいことには変わりがない。
何故かと言うと、上下方向のスクロールが非常にシビアで、上側か下側にある足場に乗ると、画面がスクロールして切り替わる。
また、上下方向に移動する際、一気に移動することが出来ず、スクロール判定が施してある足場に乗る必要がある。
上に行こうとしても、特定の足場を経由しなければ、上に行くことが出来ないし、下もまた同様であるが、下側に関してはさらにたちの悪いことになっている。
画面外の足場はないものとして扱われているため、下にスクロールした先に足場があったとしても、スクロール処理を経由しなければ、落下死の扱いを受ける。
つまり、スクロール制御もしなければならないというとんでもない作りとなっている。
画面をスクロールさせるための足場に2人を移動させるためにどう動くべきか?ということが、もはやパズルゲームの域に達してしまっている。
とにかく全体的にひどい出来で、CDなどアイテムは一定数出現したら、別マップに切り替えない限り出現しなくなる、横方向に動くリフトに乗った時、プレイヤーとの動きが同期してない(リフトの上にいてもリフトだけが動いてキャラは動かない)、
ちょっと止まっているだけで、上から野球のボールらしきものが落ちて来る、建物や歩道橋に入る操作の反応が悪くわかりにくい(Bボタン+十字キー?)など、なんとも言えない仕掛けが他にも幾つもある。
当然ながら、グラフィックとかサウンドといったプログラム全般の質も低く、遊べたものではないし、笑えるような見どころのようなものも何もない。
クソゲーとしても、全く楽しめる余地も何もないという、最悪のゲームだ。そこで結論。
正真正銘の駄作。