対応機種 | Xbox360 |
発売日 | 2008/02/28 |
価格 | 6800円 |
発売元 | バンダイナムコゲームス |
早い話が「アイドルマスター」に「太鼓の達人」をかぶせた作品。
ダウンロードコンテンツが異例の売り上げを記録し、ニコニコ動画を中心にブレイクしたせいか、その流れに乗ってとにかく新作を出したかったようだ。
システムエンジンは流用だし、前作のライブパートに音ゲーをただくっつけただけで、そのほとんどが使い回しと言っていい。
一応今作のために出演声優の台詞が新録されたものはあるが、本当に微々たるもの。ゲーム的にはテンポを悪くしているだけで不要ですらある。
肝心の音ゲーが面白ければ良いのだが、これがまた難易度をハードにしてプレイしてもヌルい代物で、譜面に面白味もなく数回やったら飽きる。
「太鼓の達人」とは結構システムが異なっていて、ミスすることで減る応援ゲージが0になるとその時点でゲームオーバー、使うボタンの数がA,B,X,Y,←(LB)、→(RB)と使い分けが大幅に増えていること、代わりに連打といった特殊譜面がなくなっていることが挙げられる。
が、画面構成はまんま「太鼓の達人」で、コントローラーでもフルコンボが狙える簡単さだし、得点の計算も同じだ。プレイ感覚はほとんど同じと言っていい。
本編で収録されていた楽曲の16曲にアレンジバージョンを加えた32曲が収録されている。曲自体はノリが良く完成度が高いのだが、せっかく音ゲー化しても、はなっからゲームとしてのやる気がないのでもったいないと言える。
キャラクターたちが歌っているライブ映像をバックに譜面が流れてきてプレイするのだが、演出で時々画面が回転したり、ライブ映像を見せたいのかウィンドウが透明で、遊びづらい。困ったものだ。
で、このゲームの利点は何か!?というと、本編ではオーディションに受かったときでないと出来なかったライブ映像のステージエディットが、制限無く好きな時に出来て視聴もできることだ。
しかしその割には本編のダウンロードコンテンツの衣装を引き継ぎできない不便さである(本作用に配信されるものを新たに買わなくてはならない)。また、相変わらず保存できる写真が5枚、リプレイ映像は1本だけという手抜きっぷりには呆れたものだ。
このゲーム最大の不満点はこんなものではない。
前回のダウンロードコンテンツ販売で味をしめたのか、6800円もとっておきながら、本体ディスクだけで遊べる内容をわざとスカスカにしておいて、ステージ衣装や楽曲をダウンロードコンテンツで買ってもらうことが前提の作りになっていることだ。
1時間も遊ばないうちに「衣装コンプリート」の実績が取れてしまう割に、リストを見れば全然空欄が多かったり、楽曲選択でもリミックスBの部分が空いているが、これもダウンロード販売で買わないと遊べない。
最初からバラ売りで売るつもりだったのなら、もっと価格を安くするべきだ。この内容でこの値段は暴利といってもいいレベルだ。
全体的にコンテンツの価格も以前より高くなっているのもいただけない。
いくらブームに火がついたゲームとはいえ、人を小馬鹿にした商品を売り物にすべきでない。そこで結論。
消費者は良い物にしかお金を落とさない。