星のカービィ


対応機種ゲームボーイ
発売日1992/04/27
価格2900円
発売元任天堂

(c)1992 Nintendo / HAL Laboratory
戻る

今やマリオと並ぶ任天堂看板キャラクターの一人になりつつある「星のカービィ」記念すべき第一作。

これは、任天堂が大プッシュしていたが当時のゲームおたくからは、どちらかというと「これは売れない」と一蹴されていたゲームであった。
カービィのデザインも無機質で今ほど可愛くなかったし、中身を聞けばたったの5ステージしか無く、女の子やゲーム初心者をターゲットにしていたため、やたら簡単であることがアピールされていた。
敵を吸い込み吐き出して攻撃する、空気を吸い込み簡単にそれでいて無制限に空を飛べる。これで果たしてゲームとして成立するのかゲーム慣れした人であればあるほど疑問が出るし、その上難易度が低いときたらクソゲーの烙印を押されても仕方がなかった。

ところがこのゲームは、触ってみるとしっかり面白い。

横スクロールアクションの基礎がきちんと出来上がっているから、シンプルなシステムでもしっかりゲームとして成立しているし、下手なアーケードゲームよりもゲーム構成に起伏があり、飽きずに楽しめる。

確かにどっぷりぬるま湯で面数も少ないものの、実に丁寧な作りで、中身が詰まっている。しかし、単色のゲームでよくここまでメルヘンチックな世界観を演出できたものだ。感心してしまう。キャラパターンも豊富で挙動もこだわっている。
ハル研究所が製作しているが、この会社、開発力はあるものの、企画がへたくそなのかヒットに恵まれず、倒産寸前であった(いやカービィの頃は既に倒産していたか?)。そこを任天堂に引き取られ救われた。
このゲームでも、その開発力の高さを遺憾なく発揮しており、非常にクオリティが高い。

でも、ボリュームがないんでしょ?簡単なんでしょ?と当然思われるだろう。きちんとそのへんの不満点も解消している。
エンディングの最後に隠しコマンドを教えられ、それを入力してスタートすると一段と難しくなったハードモードで遊ぶことが出来る。これがただ敵を増やした、受けるダメージが増えたといった類のものではなく、敵のアルゴリズムから全部変わっているのでまるで別のゲームのような感覚で楽しめる。
そして勿論難しく歯ごたえ十分の作りだ。

女の子や子供向けのゲームかと思いきや、いい大人でもしっかり楽しめる。この面白さ、触ってみないとわからないところがなんとも惜しいところだ。そこで結論。

このクオリティはさすが任天堂。遊べ!!





[2011/02/06]
戻る

inserted by FC2 system